平成23年7月30日(No5336) 甲子園の季節

甲子園の季節

8月になると甲子園で全国高校野球選手権大会が、炎天下の下で開かれる。今年は東日本大震災や福島第一原発の事故で全国民が打ちひしがれているときだけに、高校球児らの真摯なプレーから大きな勇気が与えられそうだ。今年の広島県代表は三原市の如水館高校に決まった。高校野球の勝ち負けは運不運もあるが、ほとんど監督の采配で決まる。

 

如水館高校は女子高だったから野球部の歴史は浅い。同校の監督は迫田よしあきさん。迫田さんは高校野球の名門広島商業の選手として全国制覇し、同校の監督としてチームを率いてからも優勝した。一時、不遇なときもあったが、極めて幸運な野球人生を送っている。如水館高校の監督に就任して再び花開いた。瞬く間に甲子園の常連高に育て上げた。

 

決勝の相手は新庄高校だった。同校の監督は迫田守昭さん。迫田よしあきさんの実弟である。守昭さんも兄と同じように広島商業の選手として、また監督としても実績を上げた。新庄高校は過疎地の無名高だったが、守昭さんが監督に就任して勝ち始め、高校野球の一流校に育て上げた。その結果、名門校の多くを制し、決勝戦における兄弟対決となった。

 

迫田よしあき監督は72歳。33年前、草野球のピッチャーを目指したとき、指導を受けて3年間投げた。よく叱られた。よしあきさんは選手を叱って育てるタイプ、守昭さんは褒めて選手を育てた。組織力を重んじる兄に、自主性を尊重する弟が挑んだ戦いだった。監督のことばの一つ一つが、選手の潜在能力を引き出し、見事に開花させた好例である。

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