平成30年1月3日(№7527) 伝統文化と人権が衝突

伝統文化と人権が衝突

スーパー・フジへ行く途中の陸橋から北を眺めると、歩道脇に植えられた楓が美しく色づいて多くの人に秋をプレゼントしてくれていた。それが今年から見られなくなった。わずかな市民が「掃除の手間」を嫌がり、街路樹を短くするよう区役所に要望したのだ。楓がいろいろな姿を見せながら散り行く姿を見るのは嫌いではないが、後始末をするのを嫌がるのだ。

 

そのような場所が地域内にはたくさんある。近場では聞かないが「除夜の鐘」が煩いと猛抗議をし、お寺に中止させた例もある。東京都小金井市の曹洞宗「千手院」は近隣への配慮から、2014年から「除夜の鐘」を自粛している。住宅街では住民の中に不快を感じる人もいるだろう。そうはいっても昔からの伝統行事だ。騒音と言うべきかどうか、どう解決?

 

考えられないようなことだが、「除夜の鐘」の中止までに相当の争いがあったと推察できる。確かに喧しいと言えばそうだが、108つの鐘が我慢できないほどではないだろう。現実にはたくさんのわがままものがいるのも事実だ。あるお寺では昼間に「除夕の鐘」を撞くことにしたそうだ。それも悪くはない方法だが、「除夜の鐘」で年越しを知ることも大切だ。

 

年末の「餅つき大会」も中止の槍玉にあがった。ノロウィルスや集団食中毒の恐れがあるという抗議だ。伝統行事を取りやめる理由はそれなりにある。しかし、何百年と受け継がれて来たものが今、相次ぎ苦境に陥っているのは現代特有の背景もあるようだ。地域の交流が薄くなっていることも一つの要因だ。地域住民同士の信頼関係が薄くなっているのでは?

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