「好老社会」を作る

「好老社会」を創る⑥~掃除を続けると 人生が変わる~

二十年を超えた「そうじ」

平成十年に『掃除に学ぶ』と題した小冊子を発行しています。その記述によると「ゴミ拾い」を始めたのは平成二年四月、徒歩通勤がきっかけ、とあります。五十三歳、体重八十二キロ。現在は七十四歳、体重六十二キロ。二十一年前の姿は、思い浮かびません。以来、手術のため入院したとき以外は、掃除を一日として休んでいません。そんなに「そうじ」が楽しかったかと聞かれれば、首を横に振ります。努力したのかと問われれば、そうでもありません。相当な決意をして汗を流した記憶はなく、単に習慣化しただけでしょう。

 現在では、「公園トイレ磨き」、「通学路清掃」、「バス停清掃」「学校の卒業記念トイレ磨き」「お歳暮清掃」「周辺のゴミ拾い」などコツコツ続けていますが、いつの間にかすべてが十年を超えました。ボランティア活動なら、一日も休まず続けられるものではありません。世のため人のためと言いながら、結局、誰かのためではなく、自分のために掃除をしているのでしょうね。

多くの人と一緒に

地域内にある六つのJR駅の「トイレ磨き」を始めたのは平成十一年でした。毎週土曜日、午前四時半から一週も休まず十年間、五百二十四週も続きました。初めて地域から参加してくださった三島清一さん(当時・口田南在住)は、場所を公園に移した今も続けて下さり、十三年目に入りました。もうすぐ「傘寿」。
   

通学路清掃にエールを贈ってくださったのは大江雅雄さん(口田南在住)。登校する子どもたちに掃除をしながら「おはようございます」と明るいあいさつ。一昨年からトイレ磨きの場所をJR駅から地域内の公園に移しました。新しいお仲間は田畑栄造さん(真亀在住)と、椋田克生さん(落合南在住)。準社員の平見孝夫さん、東田光男さんも参加。熟年者のレギュラーが増え、若い社員の刺激になっています。掃除を続けながら善意に満ちた新しい地域社会が構築されつつあります。

「そうじ」からの贈り物

暑いときも寒いときも例外はないので、傍から見ると大変なようです。「どんな得があるんか知らんがようやるのう」と冷やかされます。「『そうじ』を続けると自分の中に何かが起こる。何かが変わる。その何かは『そうじ』をした人にしか分からい」。トイレ磨きの神様といわれる鍵山秀三郎さん(イエローハット・創業者)のことば。「ゴミを一つ捨てる人は、人生の大切な何かを一つ捨てている。ゴミを一つ拾う人は、人生の大切な何かを拾っている。それもゴミを拾った人にしか分からない」。これも鍵山さんの箴言。

「そうじの習慣」が身に付いた人は、確実に人生が変わります。「家庭」「人間関係」「運」「人生そのもの」が、すべて良くなっていきます。それは『そうじ』を続けた人にだけ分かる。『そうじ』をしない人には分かりません。暮らしていく上でお金は必要です。人生を良くするには、お金よりもっと大切なものがあるよと『そうじ』はそっと教えてくれます。