第13期人生講座 「新・街道をゆく」03-A・B ~平成24年10月9日(火)~
「新・街道をゆく」03-A
久し振りに満席となった。本日のテーマは「なら散歩」でリーダーは宮川洋太郎さん。宮川さんは文章書きのプロだからまとめがお上手。無駄がなくポイントをついて分かりやすい。メンバーの浜本昭男さんが「序・司馬史観」についてまとめられた一文を称えていた。宮川さんは「知る」「識る」の違いを解説。とても分かりやすいし切り口が明快。
田武峯・談山神社の木造の十三重塔は、わが国唯一の遺構だが、司馬さんの見方は説得力がある。興福寺と東大寺についてかなり時間が割かれた。メンバーのすべてが奈良を訪れているが、これだけの事前勉強をしていると、楽しみも変わったのではないか。リーダーの宮川さんは「感性」での解説が中心で新しい奈良の評価をした。
阿修羅像についてメンバーも自分が感じたことを述べ合ったが、そのやり取りが面白い。東大寺の僧の修行は1200年も変わることなく続けられている。天平以来の伝統が表情に生きていると宮川さんは解説する。東大寺の恐ろしさ、それは外形が変わらず、時間だけが流れていること。歳月はないに等しい。人間の4百年は一昼夜に過ぎない。
メンバー全員が古都・奈良について思い出や感想を述べ合った。大抵の人が中学の修学旅行で訪れているが、今ならもっと違った受け止め方が出来るだろう。宮川さんのまとめ「1300年余にわたり、木造建築が保存・維持され、継承されるということは世界的に見て稀有であり、現代の我々はその重みと意義をもう一度考える必要がある」。
「新・街道をゆく」03-B
本日のテーマは「北国街道とその脇街道」。リーダーの高野さんがお母さんの退院手続きのため欠席となった。せっかくの丹念な準備を披露ではないのは心残り。資料はすべて几帳面な手書き、地図まで添えてあった。DVD鑑賞の前に一人ひとりが近況を報告した。今期入塾の竹本さんもようやく馴染まれた。丹念な地図をなぞりながら進んだ。
テキストを頼りに海津→愛発関→敦賀港、海岸線を武生まで古街道を北上して鯖江で折り返し、琵琶湖に向って南下した。竹本さんは琵琶湖の北端にある竹生島に昨年立寄ったとのこと三十三ヶ所巡りの一つ。余呉湖から柴田対羽柴の戦で有名な賎ケ岳を通り、滋賀県の伊賀・木の本まで下った。余呉湖には羽衣の伝説がある。気比の松原は美しい。
■五七五
IPS どんな機種かと 店頭へ 高史
雑草の 中に数輪 秋明菊
高原の ススキの野原 天高く 宣子
ノーベル賞 暗雲はねのけ 日本晴れ
彼岸花 枯れて来秋 赤い花 竜
喜寿祝 長い道のり 感謝いっぱい
秋の朝 見上げた空に 丸い月 佐藤
出雲路に 若き血潮 燃え盛る
カメラ手に 拍手忘れた 運動会 菊子
新米を 運ぶ車や 曼珠沙華
癌摘出 なお生きる 九十四歳 道庵
孫の成長 見る運動会 是好日