第15期人生講座「やさしい論語」12-A・B~平成27年1月27日(火)~
「やさしい論語」12-A
人生講座第15期のテーマは「安岡定子のやさしい論語」を選んだ。約60分にまとめられた10章句を安岡さんの解説を聞き、各章句を素読する。熟年者にはやや難解ではないかと心配したが、回を重ねるごとに知的好奇心の本能が目覚めのめりこんだ。学ぶ姿勢も真剣だったし、学びの発表も的を射ていた。もっと時間が欲しいほどだった。
本日のテーマは『よりよく生きるために』の10章句。心に残ったのは論語の最後の章句「孔子曰く、命を知らざれば、以て君子たること無きなり。礼を知らざれば、以て立つことなきなり。言を知らざれば、以て人を知ること無きなり」。「天命を知らなければ、君子たる資格がない。礼を知らなければ、世に立つことが出来ない。言葉を知らなければ、人を知ることが出来ない」と教えている。納得できる名言である。
他に「人にして遠き慮り無ければ、必ず近き憂有り」「利によりて行えば、恨み多し」「朝に道を聞けば、夕に死すとも可なり」「人能く道を弘む。道、弘むるに非ず」など比較的馴染みのある章句が多かった。言うは易し、行うは難し、というが、繰り返し学ぶことにより、いつの間にか行いが改まることは多い。これから極上の人生が開けるのではないか。
講座の途中から小畑ヤスコさん(88)、辻光乃さん(80)の参加があった。その学びの真摯な姿勢は若者たち(60代)の憧れの的になった。高齢化社会は避けることはできないが、超元気な高齢者の存在は地域を限りなく活性化させる。講座は12回のロングランだったが、各クラスのリーダーを務めた宮川洋太郎さん、入川実さんの功績は大きかった。感謝!
「やさしい論語」12-B
■本日の五七五
・時雨あと 葉先の真珠 陽に光る 菊子
・世界の目 金のなる木が ジパング
・春の雨 大粒の雨 今朝の雨 弘子
・蝋梅の 香り嬉しや 散歩道
・寒の餅 揚げ物にされ 胃袋へ 勝子
・春隣 目力強く 内祝い
・仁や恕を 学びて難し 睦月過ぐ 実
・仁と義を 読み違えたり 健さんと
・平和です 歳の差モラハラ 離婚です 不純斎
・大寒で ビールやめたが 酒が呼ぶ
・来場所は 大白鵬と 四股名変え
・氷雨 濡れる残花 春を待つ 道章
・日溜まりに 妻の散髪 愛を知る
・病室で 息も絶え絶え 雪を見る 伸雄
・意地を張り とんどに倒れ 足立たず
「安岡定子のやさしい論語」が終章。あっという間に6ヶ月、12章をしっかり学んだ。少し難解ではと心配したが、全員から合格点をもらいホッとする。それにしても学びは偉大である。知的好奇心の充足は人の心や行き方を豊かにする。