第15期人生講座「やさしい論語」8-A・B~平成26年11月11日(火)~
「やさしい論語」8-A
Aクラスは相変わらずの満席。本日の論語は「苦しい時に」をテーマとして学ぶ。私たち人生にはさまざまな辛いことが起こり、時には一人では乗り越えられないこともある。そんなとき寄り添う人がいたり、あるいは心慰めてくれる言葉があれば、少しは救われる。「論語」の中にも困難な時の支えになる言葉がたくさんある。本日の9章句はそのまとめ。
全員の感想が集中したのが「子曰く、人の己を知らざるを患え、人を知らざるを患うるなり」。「人が自分の実力を認めてくれないなどというのは、心配する事ではない。自分が人を見る目を持っていないことのほうが心配だ」。不遇なときが続くと人を恨んだり世の中のせいにする。周りを冷静に見る目が必要だと教える。前向きにどう生きるか教えている。
「子曰わく、譬えば山を為るが如し。未だ一簣を覆すと雖も、進むは吾が往くなり」。どんなに悩んだところで一歩を踏み出さないと何もできないという教え。後一歩も同じ。最初の一歩と仕上げの一歩の大切さを説く。なにか始めたらさいごまでやり通すこと。何かやりたいことが芽生えたとき、最初の一歩を踏み出すことが肝心だと教える。
章句⑧の「子曰く 苟しくも仁に志せば 悪むことなきなり」。仁を心の真ん中に置いておけば、そんなに困ったことにはならないという教え。自分が心穏やかなときは仁が発揮しやすいが、自分が不遇なとは発揮しにくい。孔子が求める仁は、たとえ自分がどんな状況にあっても、優しさを変わらず発揮できる心を言う。なかなか難しいものだ。
「やさしい論語」8-B
本日は米寿のOさん、チャキチャキ娘のKさん、俳人のSさんがお休み。やや寂しい講座だった。体調不良、定期検診、孫のお守りなど。章句①から、肝心なことは誤解される、理解されない。口では勝てないなど赤裸々な家庭のやり取りが告白される。章句⑦から、苦難にあっても天を恨まず、人を咎めず、と思うけれども、われを知るものそれは天かに…。
章句⑦から、これまで三日坊主だったが、論語の勉強は続けたい(Yさん)。ともかく勉強は続ける(Тさん)。仕事では負けないが、どうしても口では女房に負ける(ТAさん)。つい大きな声をした喧嘩に。自分が認められないのは自分の努力が足りないと反省。私利私欲なく他人様のお役に立ちたい、健康は力なり、健康第一で過ごすなど、殊勝な言葉が並ぶ。
■楽しみ五七五(高野さんパス)
- 石蕗の 咲く庭眺め 秋深く みのる
- 湯巡りと 紅葉を愛でる 美作路
- 赤サンゴ 動物なのに 逃げもせず ようじ
- 密漁は 他国であれば 即逮捕
- 再稼働 廃炉進める 国もあり
- 一人鍋 好きな物だけ 入れて食べ ひろこ
- 広島菜 寒さが隠し 味という
- 秋の夜は 床より眺む 満月よ かつこ
- 過疎の里 鈴なりの柿 ひっそりと
- しとしとの 雨が綾なす 秋風情 のぷお
- 小波に 揺れて川面の 陽が光る