第23期人生講座① ~平成30年8月28日(火)~
人生講座①
≪午前クラス≫
ジャパニストNo.37より清水 克衛さん 転換期のキーパーソン「良書で知性を取り戻せ」を勉強しました。
担当:米澤 隆子さん
関口 暁子さん(取材・文)
※「ベストセラーはありません」
「当店には『花火』は置いていません」平積みになった本は発刊後、数年・数十年も経ったものばかり。店主が客に近づき、何を求めて来店したのか聞き出して〝人生の処方箋”として一冊の本を勧める。基本的に実際に読み感動した本だけを勧める。感動した人は彼のことを「本のソムリエ」と呼ぶ。
※なぜ独自のスタイルで書店を経営するようになったか
父との早すぎる別れ。養父との出会い。龍馬に憧れて。「本物」への興味、読書の楽しさを知る。『竜馬がゆく』8巻のうち5巻から読み始めた。一番エキサイトな5巻から読み始めて読み切ることができた。竜馬の生き方に、商売に興味を持ち、学ぶために本を読み漁る。
書店を開くも大手書店を優先するやり方に反骨、ベストセラーあどの大衆受けする本を店に置かなくなった。
※「本物」への興味
偶然集まったものはあっという間に離れていく。本物を求める心は、本物の人物との縁を掴むことができる。「魂を成長させるのが読書」という考えに共感し集まってくるのは哲学的な思想、自分の軸を持っている人が多い。『縦軸の読書』は哲学、古典文学で、『横軸の読書』は流行りが終わったら必要がなくなってしまう物だと思う。
※「イワンの馬鹿」に学ぶ。
イワンは周囲から馬鹿だといわれ続けても自身の価値観を持ち続けた人物、独自のモノの見方ができる人で哲学を持った人である。清水氏は周囲の人々がどう言おうと、自分の価値観で判断できるようになる必要があると説く。
※羊たちよ、檻から出よ
「シェフが一度も味見をしないで客に料理を出す一流レストランなんでないですよね。今の書店は、味見をしないレストランと同じです。」縦軸の読書を通じて、「それぞれが自身の哲学を持たなければいけない。ニーチェの言葉に倣って力への意志を持たなければいけない。」
心はつねに顧客に寄り添う「本屋のオヤジ」清水克衛は飼いならされた羊たちに、大衆に、檻から出ろ!と叫ぶ。本の力を軽んじてはいけない。人生を変える一冊がある。庶民であっても「大衆」になってはいけない。そうすることで失われつつある日本人の知性が取り戻せる。書店の常連客であった齋藤一人に師事、大量の自己啓発書を執筆する。
≪午後クラス≫
「あなたは生まれた国のことを、どれだけ語れますか」
担当:入川 実さん
■本日の五七五
・掛軸の龍神飛び出す稲光り 恒子
・炎天をしかと歩きて再診日
・老犬のよろりサフラン踏みゆけり 栄子
・落蝉の仰向く様は拳闘家
・たれる汗固い圃場荒耕し 道章
・法令違反7割外国人実習生
・評判をたがわず示し百の夏 実
・庭先のネット外して夏終い
・犬よりも経験勝ったボランティア 不純斎
・すごい技2ランスクイズ見事なり