平成24年11月8日(No5803)     大将というものは...(「エピソードで読む松下幸之助)より)

大将というものは…(「エピソードで読む松下幸之助)より)

松下幸之助翁(松下電器創業者)には、相談役ともいうべき人物がいた(真言宗の僧侶)。あるとき一部の同業者が、過当競争を仕掛けたことがあった。幸之助がまだ若く血気盛んなころである。向こうがその気なら、どちらかが倒れるまで徹底的にやり抜いてやろうという気持ちになった。幸之助がそのことを相談役に打ち明けると、その人は即座に答えた。

 

「私は反対です」「なぜですか」「松下さん、これがあなた一人の商売なら大いにおやりなさい。しかし、今あなたの下には何千という人が働いている。そのことを考えなければなりません。つまり、あなたは一軍の大将だ。その大将が個人的な怒りを持って仕事をするのは許されません。向こうがやるのなら、こっちもやってやるというのは勇ましくてよいが、それは「匹夫の勇」というものです。

 

あなたは溜飲が下がるかもしれないが、それでは何千人という人が困る。大将というものはそんなことをするものではない」。幸之助はどちらかと言えば神経質で感情の強い方であった。何かあるとカーッとすることもあったが、大将としての心構えを聞いてからは、常に全体的にものを考えねばならないと、自らを戒めるようになった、とのちに語っている。

 

トップが個人的な怒りで物事に対処することを戒めるエピソードだ。根っからの幸之助崇拝者だが、いつも鍵山秀三郎さんの温顔と重なり合う。鍵山さんも短気で怒りっぽい人と聞いている。しかし、長い間謦咳に接しているが、鵜の毛ほどもその気配を感じたことはない。偉大な人は概して穏やかだ。

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