平成26年2月21日(No6273)   四面楚歌の橋下さん

四面楚歌の橋下さん

大阪都構想の設計図作りを争点にした出直し市長選挙の評判は四面楚歌である。頼りの市民までもが世論調査で無意味とのご託宣。ただわずかに安倍首相が「空振りするかもしれないな」と心配し、菅官房長官が「よほどの強い思いがあるのだろう」と理解を示した程度である。大阪都構想の頼みの綱である公明党は、臆面もなくあっさり不渡り手形を掴ませた。

 

果たして選挙になるのか。頼みの綱の共産党までも対立候補を立てないと決めた。「選挙は殺し合いの代わりの戦。それで民主主義はまもられる」というが、戦の場が与えられなければどう戦うのか。自民党、公明党、民主党も早々と不戦敗を決め込んだ。負けたら政治家を辞めるというのだから、自信があれば対立候補を立て、橋下さんを追放すればいい。

 

橋下さんの損得を超越したなりふり構わぬサマを見ていると、幕末の儒者・佐藤一斉の教えを思い出す。「当今の毀誉は懼るるに足らず、後世の毀誉は懼るべし。一身の得喪は慮るに足らず。子孫の得喪は慮るべし」。大阪都構想の良し悪しは分からない。市長辞任に至るまでの深層は見えない。しかし、一身を捨てた政治行動に爽快さを覚えるし、拍手を贈りたい。

 

いまどきの政治家は己の保身を第一とし、政党の利害によって動いている。大阪市議会の当たらず触らずを決め込む輩は何とも薄汚く感じる。世論は大反対というが、世論に迎合しては政治家も務まるまい。少なくともトップはいまの世論はどうであれ、己の信ずるところへ市民を導いて幸せにするのが役割であろう。少なくとも戦えない輩は政治家ではない。

 

下克上の裏切りなんて珍しくない政治の世界で、松井一郎府知事の寄り添いは日本人の美しさを感じる。選挙までの1ヶ月、新しい政治劇場がお目見えする。拍手喝采で迎えたい。

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