平成26年4月14日(No6325) 渡辺商店が閉店
渡辺商店が閉店
日本の政党がどのように維持され活動しているのか、少なくとも金銭的には不透明だったが、渡辺喜美代表が率いていたみんなの党の借金問題で一部明るみに出た。渡辺さんは個人的な誼でDHCの吉田嘉明会長から8億円借りた。そのうちの5億円は借用書もなく、金利約定もなかった。どちらも太っ腹というかいい加減というか、一般社会では理解できない。
猪瀬さんのときもそうだったが、とかくこうした不透明な金は闇から闇に消えていく。ところが悪いことは出来ないものだ。天網恢恢にして疎にして漏らさずというか、ちょっとした行き違いで白日の下に晒される。猪瀬さんも、渡辺さんもまさかと思ったに違いないが、ふとしたことで悪事がばれてしまった。こうした人の復活を許すほど国民は愚かではない。
政治改革を表看板にみんなの党は有権者の喝さいを浴びたが、惜しむらくは経営が古い殻からの脱皮ではなかった。自分の気に染まないからと言って結党の同志をあっさり追放した。政治の世界では当たり前かもしれないが、一般社会ならもう少し分かり合うために話し合いをするのではないか。俺の党だという渡辺さんの傲慢不遜が、自分の未来を閉じた。
渡辺商店は世の批判を浴びて閉店したが、資産を引き継いだみんな株式会社として浅尾慶一郎氏が社長に就任した。これで一件落着という程、政治の世界は甘くない。資産も資金力もない浅尾社長は、これからの党運営の資金をどう賄うのか、少なくともこれまでのように丸抱えはできない。資金力のないぺえぺえ議員が、口先だけで付いてくるとは思えない。
政治活動の資金くらいは自前で賄う覚悟とシステムが求められる。企業や団体の献金、それに闇にうごめく資金を当てにするようでは、まともな政治はできない。政治家も有権者もまっとうな政治を求めるなら、それなりの覚悟が必要だ。