平成26年6月14日(No6386) 前川さんの「道徳」
前川さんの「道徳」
鍵山秀三郎さんから「老人の五省」のうち『言語にもつれなかりしか』にいささか思い当たりがある。後期高齢者になって確かに滑舌が衰えている。早めに手当てをするに超したことはない。何よりも声を出すことがよい。出勤すると鍵山さんの「一日一語」を朗誦し、続いて秋山利輝さんの「一流の職人30ヶ条」「ニーチェの言葉」「五心の誓い」を唱える。
最近になって前川静夫さんから届けられるFAX通信「道徳に生きる」が加わった。内容を学ぶより声を出すことで滑舌の衰えは確実にストップした。本日の前川道徳「天爵を修める」。『道徳的に生きることによって人は幸せになることができます。しかし、個人的な幸福の獲得を目的にして、打算的に「道徳らしいこと」を行ってはいけません』という書き出し。
『見返りを求めず、純粋に「善い心遣いと行い』を貫くことで、人格が高まり、周囲から敬われるようになります。その結果として幸せがやってくるのです。中国の孟子は「天爵を修めて人爵これに従うと言いました。「天爵」とは、人格を高めることによって「天から与えられる位」のこと。「人爵」とは国王や諸侯から臣下に与えられた位のことです」。納得。
「孟子は『人爵を得たい(出世して幸福になりたい)と思って天爵を修めよう(道徳的に生きよう)とするのは本末を見失っていると諭しています。「天爵」を修める五つの原理。①自己の欲求を浄化し、利己的な心を克服する。②万物を生み育てるような神の慈愛の心を身に付ける。③人として道徳的義務を進んで果たしていく。④親祖先や国家・社会生活上の恩人に感謝し、その恩に報いる。⑤①~④を実践しつつ、その心を他人にも伝えていく」。幸せになるのは何と難しい ことか。先ずは読む。少しでも実践する。続ける。前川さんに見習う。