平成28年5月24日(№6998) 恥ずかしい日本のトップ知事

恥ずかしい日本のトップ知事

もともと東京都知事の舛添さんは厚顔無恥な政治家と評判が高かったが、ここにきて一気に恥さらしを始めた。5月13日と5月22日の定例記者会見で同じ言葉を繰り返し、国民やメディアを煙に巻いた。物好きに全てを拝見したが、人間はここまで鈍く、かつ恥知らずになれるもんだと感心した。

 

舛添さんの主張する政治活動は具体的に何を指すのか、政治資金の正体は何か、さっぱり見えなくしてしまった。舛添さんは意味のない言葉を何度も繰り返した。今回の記者会見は自身が代表を務めていた政治団体の収支報告書に計上した費用の収支報告書だったが、この日は「第三者の目で公正に厳しく調査してもらう」を言い訳のフレーズに使いまくった。

 

「第三者に…」を45回繰り返し、2時間16分を使った。3分に1回同じ言い訳を使ったことになり、日本のメディアはよく我慢したなと思った。それでも先週は「飲食代」の一部に私的な費用が含まれたいたことを認め、報告書を訂正、返金するとした。政治資金の私用疑惑について、一応の説明は行っていた。その後の1週間で様々な疑惑が続出した。

 

冒頭では「政治資金について、新たにさまざまな点で問題が出てきたことに、心から深くお詫びしたいと思います」と深々と頭を下げて謝罪した。ただ追加の問題については具体的な説明はなく、すべてを弁護士ら複数の外部専門家に調査を依頼すると明らかにしたのみ。結局「第三者に…」を連呼し、具体的な説明は何一つできなかった。

 

都知事辞職の意思表示はなかった。「全力を挙げて都民のために尽くしたい。全身全霊を込めていい仕事をし、信頼回復に努めます」。謝らない、辞めないでは東京都議会も都民も許さないだろうが、辞めさせる手続きはそうそう簡単ではない。

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