平成28年5月8日(№6996) リハビリに尻を叩かれる

リハビリに尻を叩かれる

弊社の岡元専務は昭和二十六年六月生まれだから、誕生日がくれば六十五歳になる。昨日は目が霞むと言って眼科に行ったが「加齢! 加齢!と」と軽くあしらわれたそうだ。それにしても十八歳から働き詰めであり、その元気さには脱帽するしかない。勤続四十七年とはまさに奇跡のような生き字引きである。ぼつぼつ後釜も必要だと社長も心配している。

 

創業が昭和四十年だから一生涯を会社のために捧げたようなものであり、社長の生まれた年に入社しおしめまで取り換えている。本当によく働いたものだが、その分だけ口やかましい。私が心筋梗塞で倒れて以来、心不全、肝臓がんまでお供に連れて三度の入退院で弱り切ってしまった。ところが本人は簡単に回復したと思い込んでいるから始末に負えない。

 

口先に遠慮がないものだからリハビリをしろ! と口うるさいこと。本人は元気いっぱいだから逆らえない。「歩くのが嫌だったら手を振って腿を上げる運動をする」ことを毎日勧める。好意で言ってくれるのはよく分かるが少々煩い。昨夜はナイターを見ながら少し手を振って足を上げる運動をした。ところが夜中にトイレに起きたとき倒れて腰を打った。

 

朝起きると腰はもちろんだがあちこちの痛いこと。あわてて湿布剤を貼る。あまり弱いところは見せられないので普段と同じようなそぶりをしていた。どちらがよいのか分からないが簡単に休むのは後戻りになる。ともかく少しずつでも前へ進む。余り屁理屈は言わせないように、いい恰好をしたいと思っている。もうそう長くはないがもう少し頑張ってほしい。

 

私も元気になって同時に退職したいものだ。広島に出て五十年を超え、良く働いたと思う。会社も子どもたちが頑張ってくれれば、良い社員に恵まれているし心配はいらない。

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