悪質詐欺から身を守る1
再び悪魔達たちが跋扈
一時は鳴りをひそめていたかのように見えた「悪魔リフォーム」の被害が、新聞紙上やテレビの画面を賑わすようになりました。
特に認知症(痴呆)、高齢者の人たちの被害が目立っています。「骨までしゃぶる」という表現がありますが、弱者の財産を食い物にするリフォーム業者が後を断ちません。中には工事をしないで「架空請求」する新手も出てきました。
5000万円も詐欺
埼玉県富士見市で発覚したリフォーム詐欺は、認知症の女性から巧みに5000万円ものお金をおかしな工事で騙し取ったものです。
実際の工事はわずかで一般の施工費の70倍もの請求をしています。一例を挙げると、通常3000円程度の「耐震工法」の金具を、1本18万円も請求しています。しかも、調査したところ不要な部分を入れても31本しかないのに、90本も設置したことになっています。
悪徳業者の結束
恐いのは業者一社だけだけではなく、ネットワークを組んで入れ替わり立ち替わり弱者を狙い撃ちにすることです。
「耐震工法」「白蟻防除」
「屋根工事」「外壁工事」
「換気工事」な複数の業者が連絡を取り合って出入りし、巧みな言葉で商談を進め、契約して詐欺するから注意が必要です。
すべての訪問販売業者が悪者とは限りませんが、少なくとも正体不明の業者は相手にしないよう気をつける必要があります。と言っても悪質業者は詐欺のプロですから、そう簡単に見分けはつきません。まして認知症の人であれば、防御する効果的な方法がないのが現状です。
地域ぐるみで守る
心身共に健康な人は滅多に騙されることはないと思いますが、何よりも大切なのはこのような悪魔的商法の詐欺師たちをのさばらせないことです。
それには「うちは関係ない」などと他人事に考えないで、怪しい業者の横行にはお互いに注意し合う習慣も必要でしょう。地域ぐるみで弱者を守ることが大切です。詐欺師たちの手口は共通していますから、怪しいと思ったら地域の話題にして、注意を喚起するようにしたいものです。
※これから1年間、「リフォーム詐欺」「架空請求詐欺」「電話詐欺」「便乗詐欺」などの手口を伝えますので、参考にしていただければ幸いです