掃除に学ぶ

2-12 ~掃除で人を育てる~

掃除で人を育てる

お掃除は人づくりの基本

わたしは人材育成の基本を掃除に求めている。「ようそこまで徹底してやるね。」と仲間に冷やかされますが我が道をゆくの心境です。

社員には何よりも優先して掃除を好きになろうとする努力を求めています。次に好きになることを求めます。最後に無意識に掃除ができるようになることを求めます。

ここまでくると今の社会に必要な人材が必ず育ってきます。

どうしても掃除が好きになれない社員をどうするかということになりますが、それは別の道を歩んでもらうことになります。

トップから新入社員まで「そうじびと」で固めると、間違いなく企業は一体化し、清々しいよい社風が築かれると信じています。

掃除をテーマにしての企業活動も間もなく10年になりますが、日々の実践を通じてそのことを実感しています。

お掃除の神髄を学ぶ

わたしが生涯の師とあおいでいる鍵山秀三郎さんの率いる㈱イエローハットの本社は東京にあります。

そこでは毎週金曜日を掃除研修の日として全国の経営者に門戸を開いていただいています。

希望すればだれでも掃除のイロハから神髄まで学ぶことができますが、どこまで学べるかは受ける側の姿勢と実践次第です。

わたしはかねてこの研修を受けさせていただくことを熱望していました。ただお互いに経験のあることですが、トップ一人が学んでもさほど成果はあがりません。共に働く全ての人間が同時に学ぶことが最善です。

これも学べば何とかなるものではなく、学ぶには学ぶ資格が必要で、たとえば日頃掃除に、まったく無関心の人には、動機づけにはなっても見えない部分が多すぎて勉強になりません。たとえ小さな掃除でも、数年日々継続している人はよく見えるようです

満を持して東京へ

全社員が毎日掃除ができるようになって5年経過したら掃除研修へとかねて心に決めていました。

やっと時がきたものの、あいにくの不況です。零細企業にとっては17名分の飛行機代と宿泊費、それに平日2日間の負担は大きい。

しかし、周囲の情況が悪いからといって軸を変えることはできない。

思い切って予定どおり東京へと飛びました。

平凡なこと(掃除)を徹底すると人も企業も、どう変化するかということを目で見、肌で学ばせていただきました。

学びをことばで表すことは難しいが、マンツーマンで指導される鍵山社長をはじめ、幹部の方々の溢れんばかりの熱意が次第に人間を変えていきます。効果はてきめんで、翌日から社員の動きが変わり、つれて会社全体のうねりが起きてきました。

掃除運動は国民運動に

5月中旬北海道で開催される「札幌掃除に学ぶ会」に町村文部大臣が参加される予定です。

掃除で荒んだ日本をよくしていこうという鍵山社長の30年来の思いが陽の目を見る日でもあります。

これから「日本を美しくする会」の掃除実践は、多くの一国民の支持を得てい国民運動へと開花するにちがいありません。

(イエローハット掃除に学ぶ会より)

(98年6月)