掃除に学ぶ

2-4 ~リーダーの存在~

リーダーの存在

トイレ掃除の手順

たかがトイレ掃除という向きもありますが、掃除の順序と役割分担が明確でないと、掃除ははかどらず、決められた時間内には完了が難しくなります。

掃除仲間には、ベテランの参加もあり、初めての参加もあり、老若男女ありでチームをリードすることは相当慣れた人でも難儀します。

リーダーを仰せつかると、順序と用具の説明から入る。付属物の一旦撤去→換気扇の取り外し→灯具の取り外し→天井の蜘蛛の巣や汚れとり→璧磨き→便器磨き→床磨き→排水口磨き→水を流す→拭き上げる→用具を洗い片付ける→換気扇など機器の取付け→最後にチェックをおこない完了です。簡単なようですが、現実にはこれだけでは済みません。

水栓金具などに故障があれば完全修理。ドアの蝶番や把手なども同様です。

掃除用具の使い方

むだをしない。効率よく使う。ということが原則であるため、一例をあげると次のようになります。

スポンジを縦に使うときは横向きにする。横に使うときは縦向きにする。効率よく磨くためです。スポンジを絞るときは、両手で押し潰す。絞ると切れ、傷みが早い。スポンジを洗うときは、バケツの外で両手で押し潰し、バケツの中で広げ水を吸い込ませ、外で押し潰すことの繰り返し。バケツの中の水を汚さないため。床をタワシで磨くときは、目地を痛めないように円を描くように動かす。このとき一方の手は、床にベッタリとつける。このほうが早いし力も入る。その他、タオルの絞り方、洗剤の使い方、便器の水垢の落とし方など、用具の使い方の秘伝は、限りなくあり、すべて経験から生まれたものです。

大阪の中心を離れて

大阪掃除に学ぶ会のトイレ掃除の道場を提供されたのは、中心よりずっと離れた柏原市の玉手中学校。

新大阪から梅田に行き、環状線で天王寺まで行く。大和路線に乗り換えてやっと柏原市に着きます。

地元のかたはともかく、他府県から参加するには、少々難儀な場所です。もう少し新幹線から近いところがよいのですが、そう贅沢はいえません。実のところ、会場を提供していただける学校が余りにも少ないのが現状なのです。

大阪掃除に学ぶ会の会場も、お世話役が苦心を重ねられ、玉手中学校の校長先生の見識と、勇気ある決断によって決定したものでしょう。

無事平穏がいちばん?

大半の校長先生は、会場をお願いにいくと、慇懃にお断わりになる。

・汚れたところを見られたくない。
・休日に学校を開放し、事故があったときの責任。
・教育委員会や地元PTAなどの了解が容易に得られない。
・教職員の賛成が得られない。
・セキュリティーの問題。
などなど、お断りの理由にこと欠きません。

要は波風立てたくないのが一番ということかもしれません。

無事平穏では何事も解決しないなどと愚痴るのは、こちらの言い分でしかなく、やはり粘り強く二枚腰でお掃除の意義を伝え、理解をいただかなくては前に進みません。

忘れられない手作りの味

トイレ磨きに一心不乱に取り組み快い汗を流したあとの食事は抜群においしいものです。地元スタッフのみなさんの心を込めた「豆ご飯」と「豚汁」の美味しかったこと。手をかけられた食事は、いつも素晴らしい。

(大阪掃除に学ぶ会より)

(97年10月)