ちょっととーく

素晴らしい子供たち 2007.3

あとからくる者のために

昨年98歳の生涯を終えられた仏教詩人・坂村真民先生は、人としての生き方を詩に託して、多くの作品を後世に残されました。その一つをご紹介します。

あとからくる者のために
苦労をするのだ
我慢をするのだ
田を耕し
種を用意しておくのだ
あとからくる者のために
しんみんよお前は
詩を書いておくのだ
あとからくる者のために
山を川を海を
きれいにしておくのだ
ああ あとからくる者のために
みなそれぞれの力を預けるのだ
あの可愛い者たちのために
未来を受け継ぐ者たちのために
みな夫々自分で出来る何かをしていくのだ

後輩たちのために

平成19年3月7日、落合小学校の6年生88名は、寒波が後戻りしたような寒い日にもかかわらず、汚れた便器を抱き抱えるようにして、ピカピカに磨き上げました。
赤くかじかんだ小さな手に、スポンジやたわしを握り締め、夢中になって1時間も汗を流し続けたのです。
がんばっている姿は、まるで稚児地蔵のように尊い背中に見えました。
今年で7年も続いている「卒業記念トイレ磨き」と称する同校の伝統行事の一つです。

平成13年3月、「6年間お世話になったトイレを後輩のためにピカピカにして卒業しよう」という6年生たちの熱い思いが、教師や地域の人たちの心を動かして実現しました。
全国に先駆けた実践は後輩らにも受け継がれ、今日では同校の新しい伝統となって、全国の小学校や中学校にも広がっています。
自己中心のわがままな子が増えて困る― と、親や教師の愚痴も聞こえますが、どうしてどうして… 逆に大人が見習わねばならない子供らがたくさんいます。
「後輩たちのために」何と素晴らしい言葉でしょうか。

生き方を省みる

景気が良いと言われながら、なぜか裾野に届かず不平・不満が鬱積する世の中になりました。
暮らしの格差もすべて国や社会に原因があると声高に主張する人が増えています。

ほんとうは自分のことは自分で解決するのが当たり前なのに、権利ばかり主張し、義務や責任を負いたくない人の多いことか! 
小学生だって「後輩のために…」と、誰もが嫌がる黄色に変色した便器磨きに自分の汗が流せるのです。

一人前の大人なら、せめて「自分は世のため、人のために何が出来るか」くらいは考え、少しでも行動に移したいですね。
それだけで生き方が変わり、世の中に心地よい風が吹くと思うのですが…。

Plus One Message

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