ちょっととーく

「ゆとり教育」の転換と「体験学習」の新たな試み 2007.9

「ゆとり教育」の転換

学習指導要領の改定を検討している中央教育審議会は、小学校で「総合的な学習」の時間を削減し、国語や算数などの主要教科の総授業数

を6年間350時間増やす方針を固めました。「総合的な学習」は、2002年から実施されてきた「ゆとり教育」の象徴的存在であっただけに、その

削減は教育方針の大きな転換を意味します。

「ゆとり教育」の理念は必ずしも悪くないと思いますが、基礎・基本の学力が定着しない段階で「総合的な学習」を導入したことに無理があった

という批判もあります。

いずれにしても教育方針の転換で、子供たちも教育現場も、しばらく混乱するのではないでしょうか。

小学生に農山漁村体験

時を同じくして総務、文部科学、農林水産の三省は、小学生に農家などで1週間程度の宿泊体験をしてもらう「子供農山漁村交流プロジェクト」

を、2008年度からスタートする– と発表しました。

初年度は都道府県ごとに10校程度をモデル校に指定。宿泊体験には毎年、一校から一学年ずつ児童を参加させるという方針です。

2012年度までに、全国的2万3千の小学校すべてに順次拡大する計画。

ねらいは子供の自立心や社会性を育む教育効果と合わせて、過疎化や住民の高齢化が進んでいる地域の活性化に役立てようというもので

す。何とも壮大な構想で歓迎・期待はしますが、またまた朝令暮改にならないよう願うばかりです。

実施には困難を覚悟で

既に5年前から実践している「親子農業体験塾」の経験から推して、役人が机の上で考えるほど簡単に成果は得られないと思います。

自分の子供が悪いのに、叱った教師のところに怒鳴り込む。なんでも学校のせいにして、損害賠償まで請求する。そんなモンスターペアレント

(怪物親)の存在が、大きな障害になりはしないか心配しています。

 安全な校舎の中と違って、自然は楽しいけど危険がいっぱい。万全の管理体体制を敷かないと、問題親とのトラブルに悩まされる場面が多く

なるでしょう。

役割分担が大切

自己中心的で規範意識の希薄な世の中、子育てに対する学校、家庭、地域の役割分担を明確にする必要があります。教育はすぺて学校の責

任とする風潮が増えていますが、親には親の責任、学校や地域にはそれぞれの責任があります。
 
親や学校の責任はさておいて、地域は子育てに対する希薄な意識を変える必要はないでしょうか。

1週間もの「宿泊体験」が実施されれば、送る側も迎える側も、地域の高齢者の役割が重要になります。

この機会に子育てに対する地域の責任を自覚し、高齢者の役割をきちんと果たしたいですね。

Plus One Message

「ゆとり教育」の転換と「体験学習」の新たな試み