ちょっととーく

「旬」の味を取り戻す 2009.12

食の変化を憂う

晩秋の「秋の感謝祭」で賑わった紅葉の《癒しの郷は》は、散る落葉もなく寒々とした風景に姿を変えまし。
子供たちの嬉々とした《竹の子学園》のさんざめきも、桜の花が咲く4月まで待たねばなりません。
《マルコシ農園》の畑には二千本のタマネギが霜柱の下で冬を耐えており、シ口ネギとわずかのハクサイを残すのみ。
ダイコンは年を越せそうにもない。
それでもスーパーの食材売場には、四季を問わず数多くの野菜や果物が並べてあります。
もはや旬の味という言葉は、死語になりました。
子供たちにその味を伝えるすべもありません。
地域の食材を旬に調理して食べる文化など、面影もなくなりました。
台所を預かる主婦は忙しすぎるのか、他人が作った「中食」が大人気です。
わが家の伝統の味などは、伝える主婦もなく求める子供もない。

食にこだわりたい

ときおり不揃いながら農園で収穫した野菜をお客様に届けていますが、新鮮だとと口を揃えて大人気。
その声を聞きながら、旬の味を知っている人の存在をうれしく思っています。
キッチンのリフォームをしたお客様が、台所をフル活用される姿を見るとき、日本の食文化の素晴らしさを感じます。
マスメディアは飽食の時代を通り過ぎ、日本社会は食へのこだわりを喪失したと伝えています。
大半はそうかも知れませんが、高齢者の多くは土地の食材や旬の味にこだわっている現実もあります。
実際に働く主婦は忙しすぎる。
こだわりよりも便利さを優先するのも仕方がありません。
勉強に熱心な子供たちは、手近なスナック菓子などで食事を済ませます。
これも現実です。だからと言って食文化を伝える責任のある世代が、栄養補給をサプリメントに頼るのは如何なものでしょうか。
あらためて「命を支える食」の観点に立って食の本質を問い直したい。
ほんとうの旬の味を、次の代に伝えたいですね。熟年世代の大切な役割です。

新三世代のだんらん

フォーラム新聞の新春座談会で「三世代の大家族で暮らすと、日本の伝統文化は復活するのではないか」という意見が交わされました。
確かにそうですね。
核家族の社会に移行して、日本の文化も変質したと思います。
戦後、長い期間にわたって経済大国の恵みを謳歌したのですから、いまさら悔やんでも愚痴というものでしょう。
特効薬も見当たりませんが、ときおり子や孫を招いて自慢の腕を揮っては如何でしょうか。
三世代の暮らしは望むべくもありませんが、もしかしたら旬の味を覚え、わが家の食文化を後世に伝えてくれるかも知れません。
つましく食事のなかから新しいだんらんも期待できそうです。
頑張りましょうね。

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shun