悪質詐欺から身を守る3
今度は話題のアスベスト
アスベスト(石綿)が原因と見られる肺がんやじん肺などの健康被害が明らかにされ、マスコミ等で大きな話題になっています。
さっそく「あなたの家にアスベストが使われている」などと言って住宅改修工事を持ちかける新手のリフォーム詐欺が出現しました。油断も隙もありません。
国民生活センターなどにも、同様の被害相談が相次いでおり、警察署からも注意を呼びかけています。
脅し商法の典型
九州地方の50歳代の主婦は自宅を訪ねてきた業者に「お宅の屋根にアスベストが使われているから、すぐ取り替えないと大変なことになる」と言われた。
工事費が高額だったため主婦が断ろうとしたところ、次々と瓦が運び込まれ、無理やり契約を結ばされ、半額以上支払ったという悪質なケースも発生しています。
無理やりでも契約は有効で、結局、工事を完了させた上、有無を言わせず集金して帰ったということです。
法的にはクーリングオフなど有効ですが、一人住まい高齢者などに知識があろうはずもなく、結局はしなくてもよい工事を強制され、泣き寝入りする結果になりました。
悪質業者は豹変する
フォーラム新聞127号の「提言」で「—不審な業者が足繁く出入りしていれば、近所の人に分からないはずはない。特に高齢者や独居老人を悪質商法の 被害から守るには、近くに住んでいる地域の方に関心を持っていただき、勇気ある行動をお願いします」と書かせていただきました。
嬉しいニュースが届きました。口田9丁目のHさんの勇気ある行動です。
近所の高齢者が床下換気工事の契約をした後、なぜか不安になって契約解除を申し入れたそうです。とたんに業者は豹変し、大声で怒鳴り始めたとのこと…。
Hさんの勇気ある行動
「おどりゃあ大の男を何じゃ思うとるんや。ええ加減にせーよ。タダじゃあ済まさんでぇ」と、脅迫まがいの言葉を羅列したそうです。
それを耳にしたHさんは恐かったけど飛び出して仲裁に入りました。紆余曲折はありましたが、ともかく無事に済み高齢者は被害を免れました。「年寄を危ない目に遭わしちゃあいけんからの」とは、Hさんの弁。
自分のことしか考えない世知辛い世の中に、Hさんのように勇気ある人が地域に居られるのは、何とも嬉しく、心強いかぎりですね。