平成24年6月3日(No5645)   大山鳴動鼠一匹出ず

大山鳴動鼠一匹出ず

オバマ大統領と世紀の会談をするかのように満天下を挙げて大騒ぎした野田・小沢会談は、何のハプニングもなく予想通りの平行線に終わり空気の抜けた風船状態になった。消費税の増税は待ったなしだと野田佳彦首相は国会でも海外でも明言しているのだから、小沢一郎が何を言っても妥協しないだろうし、先送りするようでは国際社会の信頼はゼロになる。

 

小沢一郎はグループの会合で「国民の支持は我々にあると確信している。全力をあげて消費税増税を阻止しよう」と気勢をあげた。来週からグループ挙げて街頭演説に繰り出すそうだ。消費税増税を心から了解している国民は少ない。景気アップに水を差すような政治はノーだと思っている。しかし、それは小沢一郎の反対論を支持しているのとは違う。

 

独善的な政治家だから思い込みが激しいのだろうが、「国民は我々を支持…」とは何を根拠にしているのだろうか。支持するどころか大半の有権者は、小沢一郎の数々の悪行におぞましさを覚え、消えて欲しいと願っている。これは各種世論調査でも明らかだ。そんな政治家にくっついている百余名のグループは何を考えているのか。

 

小沢会談は平行線で終わったが、野田首相は言うべきは言ったとニュースは伝える。まさかここでもう一度会談するなどということはないと思うから、次は野党との協議に全力を挙げるだろう。結果は分からないが、いずれにしても小沢一郎にとっては最悪のシナリオになり、ほぼ政治生命は終焉を迎えることになる。政治は新しい展開に向うだろう。

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