世相藪睨み

No.13 ~素直に国旗を掲げよう~

素直に国旗を掲げよう

国民も明るさ取り戻す慶祝事

皇太子妃雅子さまは、2001年12月1日女児を出産された。国民待望の朗報…。

お子さまの名前と称号が天皇陛下から贈られる「命名の儀」が同月七日の午前行われ、名前「愛子」、称号「敬宮」と決まった。敬宮愛子内親王 (としのみや・あいこ・ないしんのう)と称される。親しみやすい命名だ。

宮内庁によると、名前の愛子、称号の敬宮は儒学の四書のうち、「孟子」離婁章句下(りろうしょうくのげ)の一節「仁者は人を愛し、礼ある老は人を敬す。人を愛する人は、人恒に之を愛し、人を敬する者は、人常に之を敬す」から採ったという。皇室は習わしとして、女の子には「子」を付けており、今回もそれを踏襲した形といえよう。

新世紀の幕開けとなった2001年は、残念ながら暗い出来事ばかりが話題となった。国内では、大阪での小学校内児童殺傷など凶悪犯罪が多発した。また米国同時多発テロという未曾有の大事件に世界は震え上がった。

日本ばかりでなく国際的に閉塞感が広がる中での慶祝事、皇太子ご夫妻待望の第一子誕生である。久々の朗報は国内外を駆け巡り、国民が等しくご誕生を祝福したに違いない。

祝意を表し国旗を掲揚すべきでは!

我が家では、母が愛子、長男が愛一郎だけに、このビッグニュースで、並みでない慶び事となり、早速、国旗を掲揚したほど。

広島地区の書店では、既設の皇室コーナーを拡充して対応したものの、皇位継承を解説した新書などが品薄となり、入荷待ちの状態とか。人気と関心の強さの裏付けであろう。

一方、宮城県のJR仙山線・愛子(あやし)駅では、命名直後から入場券を求める人々で大にぎわい。鹿児島県上屋久町で「愛子」という銘柄の焼酎を販売している酒店には、全国から注文や問い合わせの電話が殺到し、わずか一日半で年間売り上げに匹敵する3000~4000本もの注文が舞い込んだ。

商魂たくましいと言えばそれまでだが、このような現象も国民の熱い祝意の表れと考えてよかろう。

日頃、国旗を尊重していない私でさえも、日の丸を掲げたくらいだから、さぞかし町内のあちこちで日の丸の旗がへんぽんと翻っているだろうと思った。ところが、何としたことか、一本の日の丸さえも見当たらない。

なぜだろう。プロ野球の試合などでも、弔意を表すときには喪章を着けてプレーしている。今回は国を挙げての慶事なのだから、国旗を掲げて祝意を表しても良いではないか。

自慢ではないが、我が家では、皇太子妃雅子さまが長女・敬宮愛子さまと共に、宮内庁病院を退院される同月八日までの間、ずっと日の丸の旗を掲げ続けた。

祝日は単なる休日か

最近では、祝日であっても家々に日の丸の旗を見ることが少なくなっている。その疑問を若い友人にぶっつけてみた。

「そんなことは当たり前。祝日に日の丸は無縁だよ。我々にとって祝日は単なる休日だからね。ましてや皇太子妃の長女ご誕生と、日の丸は結び付かない。でも、みんな喜んでいるよ」。これでいいのだろうか?

日の丸の旗は日本の国旗として、全世界の国々から認められている。国旗には、その国の思想や伝統的な文化、民族の使命などが託されて表現されている。どこの国旗でも軽々しく扱って良いはずがない。

あれこれ言い分はあるだろうが、日本国の一員として祝日などには、日の丸にも心を寄せて、ぜひとも素直に国旗を掲げたい。

(2002年1月号掲載)