続・世相藪睨み

No.14 ~溶けていくニッポンを救おう  有権者よ、今こそ立ちあがれ~

chotto
seso_00

黄金時代を迎えた広島東洋カープ

 日本はおろか地球の隅々まで陰湿で品格の乏しい話題が、ようもここまでと思うほど次々に飛び込んでくる。なにか身近に明るい話題はと探すと、あった、あった。広島の新たな象徴「マツダスタジアム」の超賑わいぶりである。もちろん球場を造っただけでは人も集まらないが、真っ赤なユニフォームが躍動する広島東洋カープの勝ちっぷりがファンを呼び込む。

 6月18日のセ・パ交流シリーズ楽天イーグルス戦では、平日にもかかわらずゴールデンウィークを凌いで入場者の記録を塗り替えた。人気の田中まーくんに負けず大竹投手が3試合ぶりに好投し、石原捕手の劇的なサヨナラホームランで超満員のファンに応えた。広島東洋カープの黄金時代再来か。

 6月20日、わが社の社員、協力会社の職人たち、家族総出で応援に駆け付ける。交流戦最後の試合となる北海道日本ハムファイターズとの2連戦。人気のダルビッシュ投手の当番が予想され、球場外も人の波で溢れそうだ。残念ながら筆者は留守番の貧乏くじを引き、1人さびしく溜まった仕事をこなす。

 広島東洋カープの本拠地である広島市民球場は1957以来、幾多の名選手を輩出したが老朽化に耐えきれず新球場の誕生となった。紆余曲折はあったが総工費90億円余を投じて、JR広島駅東側の好立地にお目見得した。全天候型ドーム球場全盛のいま、天然芝オープン型の球場は野球の楽しみを倍増させる。観客定員は3万3千名で、今のところ閑古鳥が鳴くような事態にはない。

 自動車メーカーのマツダをはじめ伝統企業が夫人を極める広島経済の光明となり、クライマックスシリーズ進出を目指して市民に明るい話題を提供し続けて欲しい。7月24日は待望のオールスターゲームmの開催され、市民に勇気を与えてくれる。

政権交代で日本は良くならない

 どこまで堕ちるか分らない日本政治の現状だが、民主党代表は金権権化の小沢一郎さんから友愛坊ちゃんの鳩山由紀夫さんに代わった。だが、「民主党が政権を取れば日本は良くなる」のキャッチフレーズは引き継いだ。笑わせてはいけない。政権が交代して日本が良くなるのなら、これほど簡単なことはない。日本をよくするのは勝れた政策であり、強い遂行能力である。

 遅くとも9月までには総選挙が実施されるが、自民党が政権を死守するのか、民主党が念願の政権を奪取するのか予測が出来ない。どちらもホームランはおろかポテンヒットさえ打てず、相手のエラーでのみ得点を重ねている状況だ。その都度、世論調査は右往左往する。たまにはクリーンヒットで観客を沸かせるプロ野球を範としてもらいたい。麻生さんは性懲りもなく言動がぶれ続け、失点の積み重ねで国民ため息を呻き声に変えた。鳩山さんは国を憂う志が見えず、政権担当能力の疑問が解消しない。小沢さんは政治献金疑惑を晴らすどころか、1点の曇りもないと開き直った。永田町の話は余りにも遠すぎて、国民の目には見えなくなった。

 いまはっきり言えることは総選挙の結果、いずれが政権を担ったとしても、政治も経済もさらに混迷を深め国民の暮らしが益々疲幣し続けることは間違いない。1年に1度、総理大臣が代わっていると批判されるが、これからは半年に1度はトップの顔が違う時代に入る。つまりどの政権も半年は保たないということだ。日本は溶けはじめた。それでも暗愚な政治家たちに、日本の将来と国民の暮らしを任せてよいのか。

頼りない政治家たち

  少々旧聞に属するがさる2月20日「岡田克也と語る会」が広島市内で開かれた。トイレ掃除仲間の1人が次の総選挙に立候補を予定しており、平たく言えは選挙の事前運動である。この種の選挙活動に関心はないが、仲間の要望もあり枯れ木も山の賑わいの思い出参加した。

 せっかくの機会だから岡田克也・民主党幹事長(当時は副代表)に質問を試みた。「来年の年頭の辞を述べる日本国の総理大臣は岡田さんだと思うが、どのような日本を作りたいのか、未来ある子供たちにどんな日本人になってほしいのか、政治家・岡田克也としての信条を披露していただきたい」と、いささかの世辞を加えて問うた。ところが驚いた。

 なぜかしどろもどろになって「小沢さんが代表を辞することはない。民主党政権の総理大臣は小沢一郎に決まっている」と弁解に終始し、質問に対しては一言も触れることはなかった。どろどろした政治家群の中では比較的清潔で、しかもリーダーシップがあると好感を持っていただけにがっかりした。幸か不幸か予言は的中し、翌月、不透明な政治資金のやり取りの罪で小沢さんの秘書が逮捕された。その責任を取るカタチで民主党代表を辞任し、なぜか一蓮托生と声高に格好をつけていた鳩山さんが代表に選ばれた。

 すべてとは言わないが、政権与党も野党も権力の争奪戦に終始し、国益や国民の暮らしには無関心に見える。経済が混乱に国民の生活が疲幣している現実を無視して、政局こっごに明け暮れている。国を導いていくのは政治家の責任である。だから「先生、何とかしてよ」と有権者は政治家に頼ってきた。しかし、どうお願いしても何ともならない世の中になってしまった。

未来を見限ってはいけない

 本誌3月号で「日本、この手で何とかする!箱根会議」の熱気を詳細にお伝えした。多くの政治家が役立たずなら、有権者が心ある政治家の尻を叩き立ち上がらせる。「箱根会議」では心ある政治家たちに、新たな国民中心の運動を展開すべく決起を迫った。平成21年3月15日、日本の政治史に新しいページが開かれた。次のページがめくられるかどうかは不透明だか、提案者である上甲晃氏(松下政経塾・元塾頭)の国を思う熱誠に応えて500名を超える全国の同志が発起人になった。

 目先の事情に振り回されて、後先も考えあず後世に借金を垂れ流し続ける今の政治はうんざりだ。その現実に嫌気がさして見限るのも一つの方法。選書をボイコットし、白票を投じるのも一つの選択肢。でも政治に絶望したツケは、やがて自分自身に降り掛かってくる。子や孫たちの負担を強いる結果になる。どうせなら世界の荒波に漂流する日本を、自分たちの手で何とかしようではないか。

 きたる7月17日午後6時30分、日比谷公会堂で「日本、この手で何とかする!サマーフォーラム」が開かれ、新たな狼煙があがる。上甲さんをはじめ全国の有志の熱意に応えて、永田町政治の枠を超えた国を思う志高い政治家が、どれだけ箱根会議の問いに対する答えを持って馳せ参じてくれるか、それは分らない。

 これからの政治は、志ある有権者と志ある政治家の共同作業でこそ成り立つ。条件が整うのを待っていたのでは何も始まらない。まず決意してスタートする。次いで必要な条件を整える。今日の政治に絶望したとしても、日本の未来には希望を持ちたい。平成維新の幕開けを期待。