続・世相藪睨み

No.24 ~日本回復への道すじを示す中田宏・前横浜市長 ~

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”日本回復への道すじを示す中田宏・前横浜市長”

 「日本の政治には国家観がなおざりにされている。そのために政治家は目先の処理にばかり追われ、国民に迎合し、自らの権益を守るために汲々としている。このまま行けば近隣の大国に支配され、自らの意思で国の行方を決めることが出来なくなる。日本回復のための時間はもう残されてない。今こそ日本回復の道筋を示すことが急がれる。心ある政治家が先頭に立ち、国民と共に新しい潮流を創らなければならない。こうなってしまった理由の大部分は政治の機能不全によるものだと認識している。国家の運営を預かっている政府が、問題の根本に手を付けることが出来ず、すべてを先送りし、小手先の解決に逃げていたからだ。本来、日本人は自立精神の強い国民なのに国の小手先の政策で、自分がしなくても国がしてくれるという『依存心』を助長してきた。多くの国民は政府のやり方が誤っていることを知っている。自分に出来ることは自分でする。そして、自分の足で立つ、『自立心』の風土を創りたい」。

 去る十月二十八日、広島国際会議場で開かれた『中田ひろしと共に日本を良くする万縁の会(以下、万縁の会)』の講演会で一回り大きくなった中田宏は政治家としての覚悟を示し、新しい潮流作りへ国民の参加を求めた。平日の夜にもかかわらず集った二百名を超える市民のボルテージは上がり、活発な質疑応答が交わされた。中田宏の広島講演会は衆議院議員時代、横浜市長時代を含めて十四回に及ぶ。平成十年に「万縁の会」が誕生して以来、一年に一度は広島の有権者に政治への積極的参加を求めている。国会議員は選挙区のためにのみ働くのではなく、国家・国民のために働くことが大切だと実践で示しているのだ。

「万縁の会」の厳しい歩み

 「万縁の会」は平成十年、中田宏の政治活動を側面から応援するために誕生した。政治活動には資金が欠かせない。安易に企業・団体に求めると利権構造が生まれ、政治を歪なものにしてしまう。日本には馴染まないかもしれないが、国民の善意による個人献金で正しい政治活動ができないものかと、鍵山秀三郎さん(イエローハット創業者)の提唱で誕生した。会費は年間一万円、一口だけ、しかも個人会員のみ。会員は中田に個人的な頼み事は一切しない。いまどきそんな子どもじみた政治資金で活動はできない、と無視した向きもあったが、衆議院議員時代は順調に会員数が伸びていった。ところが平成十四年、横浜市長に立候補し当選した。地方都市の首長に転進したときを機会に多くの会員が離れていこうとしていた。実際に離れて行った。  そのとき鍵山会長は「私は中田宏が国会議員であろうと、横浜市長であろうと、はたまた一市民であろうと、彼が政治家である限り無条件で応援する」と明言された。地方の会員は減少したが、逆に横浜市の会員は増加し「万縁の会」活動は持ち直した。ところが中田宏は2期目の任期を目前に横浜市長を退任した。彼としては根拠のある信念を持った行動だったが、週刊現代の執拗なスキャンダル報道もあって理解されず、人として抹殺されることになる。加えて平成二十二年、同志と図って日本創新党を立ち上げ、参院選に挑戦したが、一人の当選者も出すことが出来ず惨敗した。もはや「万縁の会」は機能しなくなり、その存在は風前の灯になった。同年十月、「万縁の会」は臨時総会を開き、中田宏は参院選の総括を行い、これからの活動方針を明確に示した。鍵山会長も支援を呼びかけた。

不死鳥のごとく復活した

 鍵山会長の力強いメッセージで不死鳥のごとく「万縁の会」は復活の兆しを見せ始めた。発足当時の幹事の多くは離れたが、新しい支援者の力で全国的な活動を展開する戦略が打ち出された。全国を十四のブロックで統括し、各地区に市町村単位の支部を立ち上げ会員の増強を図ろうというものである。しかし、現実には厳しかった。年会費は一万円だが、一市民にとっては大金である。気持ちは支援に傾きつつあるとはいえ、現実に一万円の会費を負担して会員になる人は少ない。毎年、全国各地で開かれていた中田宏と市民の交流会も、昨年は途絶えてしまった。

 総会の決議から約半年後の七月、広島県呉市で呉支部(支部長・佐々木一幸)が誕生した。待望の第一号である。集った市民は約二百五十名、続々と入会希望者が現れた。八月には福岡支部(支部長・石川元則)で三百名の市民が中田宏を歓迎し、復活した。九月に入って松山支部(支部長・重見弥生)、高松支部(支部長・鈴木荘平)が相次いで誕生。それぞれ百名を超える市民が参加した。十月には広島支部で、前述の通り二百名が、更に山陰益田支部(支部長・町原裕貞)では、百四十名の市民が中田宏の熱い思いを受け入れた。十一月には山口市で新しい芽生えがあり、神戸支部でも復活する予定である。  十一月四日には本部幹事会を開催し、復活の兆しは見えるものの歩みの遅い一年を総括し、問題点の解決を検討した。政治の混迷は国家を危うくし、国民を不幸にする。組織を再整備し、中田宏を支えながら日本回復を目指して新しい流れを作るべく覚悟を決めた。

中田宏著「政治家の殺し方」を読んで欲しい

 十月二十六日、中田宏著「政治家の殺し方」が発売された。わずか一週間でAmazon・ベストセラーランキング総合三位、政治家・政治部門・マスコミ各部門で第一位になった。横浜市長在任中、中田宏はさまざまな改革に着手した。口先の改革を唱える政治家は多いが、実績を上げる首長(知事、市長村長)は皆無に近い。七年半で実質一兆円の負債を純減した。改革をするためには利権構造に手をつけなければ、前に進まない。改革により権益を失う人たちにとっては死活問題である。その妨害にはあらゆる手段を駆使する。本書は利権といわれる闇の扉を開け、市民のために掃除を始めるとどういう仕打ちを受けるか、その巧妙な手口が克明に述べられている。

 首長と議会や既得権益者が裏で手を握っていればすべてが和やかで、根拠のないスキャンダルなど生まれない。利権に目をつむり、妥協していれば、和やかな四年の任期が終えられる。特殊法人にメスが入れられない、公務員改革が掛け声だけで実質的には何もしない、天の声で公共工事の発注が決まる、マニフェストにどのように美辞麗句を並べようが何も変わらず、益々深みにはまり借金を増やし続ける。政権交代して二年余り、国家は益々疲弊の一途をたどっている。

 一人でも多くの人が国家を危うくし、国民の暮らしを不幸にしている深い根は何か、を知ることで志高い政治家を育てたいものである。次の総選挙では必ず政界再編成が行われる。そうでなければ日本は沈没する。野田佳彦首相のまっとうな決断を期待してやまない。