続・世相藪睨み

No.30 誇りある日本をつくるために ~さらば!「決断できない政治」~

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”誇りある日本をつくるために~さらば!「決断できない政治」~”

昨年の十月、中田宏・大阪市特別顧問(前横浜市長)は、竹中平蔵・慶応大学教授(小泉内閣総務大臣など歴任)と『告発!ニッポンの大問題30』を共著、よく売れた。同月、幻冬舎から『政治家の殺し方』なる政治の裏舞台を白日のもとに曝したきついタイトルの本が発売された。ベストセラーになり、アマゾンで堂々の「政治部門」「ノンフィクション部門」でトップを独走、売れに売れた。政治家が改革を志し、実際に地下室の扉を開けるとどういう仕打ちを受けるか。横浜市長として数々の改革に成功したが、不利益を被る輩から手酷い仕打ちを受けた。一連の「週刊現代」事件の真実を赤裸々に描いた必読の傑作である。

今も売れ続けているが、さらに今年の六月『改革者の真贋しんがん』を上梓し、PHP研究所から発売された。前作に続きアマゾンの「社会・政治部門」「ノンフィクション部門」でトップを走り続けている。現在、橋下徹・大阪市長に請われて大阪市特別顧問に就任し、東奔西走の日々を送っている。『政治家の殺し方』では「なぜ政治を変えることができないのか」、「変えるとどうなるのか」という日本の利権構造について書かれた。『改革者の真贋』は「改革のための決断」「決断するための思考」が分かりやすくまとめられている。

三年前の総選挙で「政権交代」を旗印に戦った民主党が大勝利し、多くの国民は民主党内閣に日本再生を期待した。ところが口先だけの「決断できない政治」は、日本の世界的地位を貶め、国民の暮らしに瀕死の重傷を負わせた。本書は、まもなく終焉を迎える民主党政治への鎮魂歌となる書としてお薦めする。

政治家の役割とは決断を下し 責任を取ること

中田宏著『改革者の真贋』の素晴らしいところは、政治家としてはめずらしく正しい日本語で文言が具体的に積み重ねられていることに尽きる。だから分かりやすい。本書は、以下の八章で構成されている。

第一章 改革にはビジネスセンスが必要だ ~赤字を減らすための戦略的決断~

第二章 日本の将来を見据えた改革を ~科学技術立国・日をつくる創造的決断~

第三章 効率的な大都市運営システムを ~二重行政を解消する正義の決断~

第四章 日本再興の鍵を握る「羽田空港国際化」 ~現状悪化を阻止した潮目の決断~

第五章 改革を断行した横浜市長時代 ~物事を前に進める迅速な決断~

第六章 決断できないものに指導者の資格はない ~やらねばならないときの限界超えの決断~

第七章 改革者・橋下徹の真実~大阪を変革する勇気の決断~

第八章 誇りある日本をつくるために ~よりよい国を次代に渡す決断~

民主党内閣の三代首相を揶揄しているわけではないが、国民のための正しい政治は、皮肉にも鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦内閣の真逆にある。

八つの決断を提起しているが、理想論ではない。あるべき論でもない。すべて改革者である都市経営者・中田宏の実績として検証できるところがすごい。「国民の生活が第一」という政党も誕生したが、笑わせる。

日本ではめずらしいぶれない政治家・中田宏

改革の真贋-thumb-300x438-5328平成五年、中田宏は細川護煕が率いる日本新党から衆院選に立候補し、国会議員になった。金儲けのため政治家になった珍種もいるが、大半は器の差こそあれ、先見性、ポリシー、決断力を備え持っている。ところが経験を積むにつれて能力を発揮できなくなる。政治活動には予想外に費用が掛かる。問題のその金をどうやって調達するかだ。大抵の場合、安易な利権構造に組み込まれ、折角の才能を枯渇させてしまう。

中田宏は国会議員時代、新進党に属したが寄せ集めで誕生した民主党に参加せず、現在まで無所属を通している。したがって国民の税金で賄われる政党助成金を受けていない。平成九年、「中田ひろしと共に日本を良くする万縁の会」(会長・鍵山秀三郎イエローハット創業者)が誕生した。政治資金を一人一万円の会費で賄う日本では珍しい見返りを求めない個人献金のシステムである。

平成十四年から横浜市長を二期務めたが、改革のために決断し、そして実行し、都市経営者として存分に力を発揮した。しかし、利権を失ったあらゆる階層の反撃を受け、謂れなきバッシングを受け続けた。それでもひるまなかった。ぶれることはなかった。常に決断する政治を目指し、実践し続けた。彼の政治信条は国会議員になることでもなく、大臣などの権力者になることでもなかった。ただひたすらに誇りある日本の未来を築くところにあった。

天は中田宏を見捨てることはなく盟友・橋下徹大阪市長と、日本のためにがっちり握手する幸運に出会えた。『改革者の真贋』の「横浜改革」「橋下維新」の真実を明らかに!のキャッチコピーは日本の将来を示す。

総選挙へ出馬の決意を固める~枠組みがあってこその選挙区~

もともと中田宏は神奈川八区選出の国会議員だった。少なくとも一年以内に行なわれる衆議院選挙に出馬する決意を固めている。しかし、選挙区を決めるより先に大局観を共有する政党など、選挙で問う枠組みが必要である。今風に言えば「第三極の政党」だろうか。どこまで進んでいるのか、部外者に詳細は分からないが、東奔西走しながらキーマンとして寝食を忘れて活躍中である。

「中田ひろしと共に日本を良くする万縁の会」は、選挙区が想定される神奈川県のみならず、平成十年には広島県支部が誕生した。相次いで福岡、栃木、高松、松山、神戸をはじめ広島県呉市にもウイングを広げている。さらに平成二十三年には北から東北、北関東、南関東、東京、神奈川、栃木、中部、近畿、中国、四国、九州と地区統括担当が選任され、支援活動に余念がない。

七月二十八日には「福岡・万縁の会」が開かれ、二百名を超える会員を前にして、憲法改正、原発再稼働、尖閣諸島、沖縄基地、日米同盟、財政再建、消費税増税、自衛権、経済活性化など、現在の日本が抱える諸問題について信ずるところを明確にした。活発な質疑応答も行なわれた。これから各地で所信を表明する講演会が、相次いで決定している。テーマは「誇りある日本をつくるために」さらば!「決断できない政治」

中田宏は己の信ずるメッセージを国民に発信し続けながら、新しい国民的潮流のうねりを起こしつつある。