平成24年1月19日(No5509)  書初めが空に舞う

書初めが空に舞う

もともと「とんど祭り」は毎年1月15日(おたんや)に行われていた。集落の人たちが集って竹で櫓を組み、輪になって一定の儀式を終えてから火を付けた。門松や注連縄などの正月飾り、神棚に供えたお札や破魔矢など過ぎた一年の感謝を込めて神に捧げた。子どもたちは書き初めを天に飛ばした。竹が燃え尽きた後、鏡餅を焼いて食べ、一年の息災を祈った。

 

最近は第二日曜日に催すことが多く、伝統的な儀式は次第に簡略化されている。あいにく今年の第二日曜日は8日で「松の内」にある。そのため「竹の子学園」では第三日曜日に当たる15日に「とんど祭り」を執り行ったが、周辺の集落ではすでに済ませており、やや寂しいお祭りになった。それでも子どもたちの歓声や竹の爆ぜる音が野山に響き賑わった。

 

昨年来雨が降らず地面も空気も乾燥しっ放し、周辺には枯れ草も多く火事の心配の絶え間がない。保護者に連れられた子供たちは元気よく世話役と一緒に竹を運び、櫓を組み、竹を立て準備を整えた。大きな餅を割れ竹に挟み、細い竹の先に書初めを結び準備はOK。藁に火を付け点火すると勢いよく燃え上がる。一年間の無事を祈りながら天を仰ぐ。

 

世話役たちは骨身を惜しまず歓迎してくれた。大きな餅だけに留まらず、ぜんざい、おにぎり、雑煮、お菓子まで準備してくれた。都会の子どもたちは「とんど」を楽しむチャンスは滅多にない。三世代が野原で立ったまま餅やおにぎりを頬張る機会もない。書初めを天に飛ばす儀式にも参加できない。気流に乗って子どもたちの筆文字は天に向かって舞った。

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