平成24年10月26日(No5790) 即日お礼の価値
即日お礼の価値
第二回チャリティ講演会の収益金を鍵山秀三郎さん宛に届けさせていただいた。「日本を美しくする会」の東日本復興支援活動に対する義捐金なのだが、どちらに送ればいいかと少し迷ったがご自宅にした。現金書留が届いたと推定される時刻の直後、「いま家内から義捐金が届いたという電話がありました。ご厚意に感謝します」と鍵山さんから声の便りが届いた。
即刻、しかも出先からだ。びっくりしたが「さすが、鍵山さん」と感銘を受けた。感謝の気持ちを伝えるたいときは、すぐ実践に価値がある。はがきを書くなら即日、遅くとも翌日には投函する。それが思いやりというもの。遅くなると多忙だったなどと言い訳を添えるのが人間の性か。気配りの電話は相手を喜ばせようと思う気持ちをカタチにしたものだ。
ビジネスの現場でも「本日はありがとう」、「昨日はありがとう」までは感謝の気持ちが相手にストレートに伝わる。これが「先日は…」「先般は…」になると価値が小さくなる。鍵山さんからは加えて当日付けで丁重な礼状が届いた。3㌻に及ぶ。「政府の復興支援資金のようによからぬ勢力に流れないよう義捐金は資金使途を明確にします」。ウィットに富む。
復興支援ボランティア活動のバスチャーター費補助にと願っていた。学校の先生方が生徒さんを連れて被災地に向う場合、重点的に支援していると細部にわたる。願ったり適ったりだ。ボールペンの先に鍵山さんの思いやりが込められている。さすが「行道の人」とあらためて尊敬の念を深める。斯くありたいと思うものの、現実には言い訳が多い我が身を戒める。