平成24年2月20日(№5541)  逆鱗に触れる

逆鱗に触れる

横浜市の畏友・太田邦夫さんはトイレ磨きのご縁だが、毎月15日には「おといれだより」を届けてくださる(執筆者は大日寺・住職)。タブロイド版4㌻だが、示唆に富んで面白い。今年の干支は辰年だが、年男・年女は龍神さまのお使いだという。竜神さまは娑伽羅龍王で水を司る神さま。いつもは海のそこに住んでいて、人間を助け、懲らしめる役割を持つ。

 

日照りが続いて人々が渇きに苦しんでいるとき、心を込めて祈れば雨をもたらす。生活が豊かになって気持ちが驕り高ぶれば、大洪水や大津波を起して人の心を懲らしめる。龍は体一面鱗に覆われているが、首の下には三枚の逆さ鱗があって、その鱗に触れると暴れまくるそうな。三枚の逆鱗は人間すべてが持っている三つの毒を表している。

 

その三つとは「貪」「瞋」「痴」。「貪欲(どんよく)」という強欲な気持ち、「瞋恚(しんに)」という怒りの気持ち、「愚痴(ぐち)」という愚かな気持ちを表している。この毒が大きくなると罰が当たる。東日本大震災のとき「バチが当たったんだ」と言って顰蹙を買った石原慎太郎・東京都知事の発言は、仏教的に間違っていないようだ。時と所を選ぶべきだった。

 

明治以来、東日本には三度の大津波が襲っている。明治の大津波は「貪」という逆鱗、昭和の大津波は「瞋」という逆鱗、平成の大津波は「痴」という逆鱗に触れたと伝えている。日清戦争に勝ったとき、満州事変を起したとき、経済が発展したとき、いずれも人間が驕り高ぶっていた。龍神の逆鱗に触れないように生きなければ大変なことになるという教え。

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