平成27年7月7日(№6774) 人口減少に歯止めかからず
人口減少に歯止めかからず
今日は七夕様である。晴れて天の川が見えるといいが、年に一度のこと彦星と織姫にはぜひデイトをしてもらいたい。日本の人口は2010年の1億2555万人から毎年減り続けているが、逆に世帯数は増え続けている。人口の減少局面なのに世帯数が増え続けるのは、一世帯あたりの規模が小さくなっているから。つまり一人暮らしが多くなっている現実。
20年前には夫婦と子からなる「子育てファミリー」がトップだったが、今では一人暮らしのシングル層がトップ。今後20年にわたってシングル層は全体の4割に達する。当然のことながら人生の大きな目標であった「マイホームの取得」は影をひそめる。最近では人生の段階ごとに自分の暮らしやすい住宅を選択する。当然のことながらリフォーム需要も変わる。
さらにシングル層といっても中身はいろいろだ。独身、子離れ、高齢単身者とさまざま。このことは決してマイナスではない。世帯の細分化は少なくとも住宅業界では有利に働いている。主役のシングルには、従来からの独身者層、結婚年齢の変化で増えつつある。もう一つは離婚、死別などでシングルに戻った人たちである。それぞれニーズは細かく異なる。
特に元気のいいのは夫と死別した高齢女性で、70歳を過ぎても家を買いたい、建てたい、直したい、賃貸経営をしたい人は少なくない。ここを見誤ってはならない。女性の平均寿命は86,61歳だが、平均余命は「人生90年」を見越して人生計画を見直す。あと20年のためなら頑張れる。若い独身者も晩婚化で住まいのニーズも激変中である。見直しが必要だ。
これからの主役は「人生講座」「生涯学習」「小粋なギャラリー」を訪れる層が務める。6年間の積み重ねが陽の目を見る。