平成24年3月22日(No5572)   若者の死を悼む

若者の死を悼む

志誌「ジャパニスト」の編集者・大竹智浩さんが亡くなった。28歳の若さだった。これから花開くときなのに散った。先日、同誌の佐藤拓夫さんから「先日亡くなった大竹の後任です。よろしく」とメールが入った。びっくり仰天して「どうして?」はがきを書いた。返信はなかった。余りにも痛ましくて語れなかったのだろう。昨日「Takakublog」を読んだ。

 

未明、睡眠中の出来事だったと言う。前日までいつもと変わらず仕事をしていた。本人も自分が死んだということは分からなかったのではないか。編集長の高久多美男さんは言う。1月に発行された「ジャパニスト・12号」には、大竹さんのまとめた記事が増えていた。急成長して多くの仕事を任されるようになったのだなと喜んだ矢先だった。

 

「ジャパニスト」に「親子農業体験塾物語」を寄稿させてもらっているが、大竹さんが担当だった。毎号早い時期に原稿の依頼があり、誠実な文面に敬意を表していた。はじめてメイン記事である中田宏の対談をまとめていた。若者らしく爽やかな仕上がりが嬉しかった。他に「日本の風景」、「旨い純米酒を求めて」、「ジャパニストの集い」が署名入りだった。

 

大竹さんには昨年の11月4日、「ジャパニストの集い」で初めてお目にかかった。名刺を交換して言葉を交わしたが、いまどきには珍しく飾り気のない若者だった。「本誌をリアル空間で味わう『ジャパニストの集い』を5月18日に開きます。お待ちしております」の締めの一文が哀しい。好漢惜しまれて旅立つ。ご冥福をお祈りします。合掌。

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