平成28年12月14日(№7182) 転落が始まった蓮舫民進党

転落が始まった蓮舫民進党

未熟な党首をいただいた民進党があちこちでほころびを見せ始めている。蓮舫代表が廃案の大号令をかけたIR法案が、衆院のやり方は極めて乱暴だと参院では自民党との修正協議で矜持を保った。民進党は反対討論にも立ち、採決には反対した。衆院では党内統一が図れず、賛成者も反対者も議決には退席した。「廃案」や「徹底抗戦」ではなく自民党に協調。

 

蓮舫代表は参院議員でありながら振り上げた拳を下ろすタイミングを見失った格好だ。衆院に法案が戻ってくることで廃案にするチャンスが広がったと幹部は言うが、IR法案の廃案に向けた徹底抗戦は行わない方針だ。法案は参院で修正して可決した上で衆院に回付され、最終的に成立する見通しになった。国会対応で最後まで迷走し、蓮舫氏の指導力に「?」。

 

四日市市長選で本命の民進党候補が敗退した。岡田前代表は自信を持っていたようだが単なる油断ではなく、蓮舫代表の期待外れをはじめ国政で低迷する党勢と無関係ではない。先の参院選でも三重県では苦戦したように、岡田氏の神通力は消え去りつつある。もともと邪魔になっていた岡田氏の壁は、四日市から崩壊を始めたようだ。市政と国政がつながらない。

 

四日市市は岡田氏の出身地だ。実家の呉服店は戦後に事業を拡大し、大手小売業「イオン」に成長した。今や5期連続で小売業の営業収益日本一を誇る。イオンの「出入り業者」に睨みを利かし、石油コンビナートに代表される産業票と労組の支持も取り込んできた。しがらみのある組織は、しがらみのない市民に負けた。民進党は無党派層にそっぽを向かれた。

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