平成28年12月18日(№7186) 不法投棄厳禁

不法投棄厳禁

入院の前に散髪しておけばよかったが、あれこれ多用で長い髪のまま後悔していた。行きつけの店は歩いて1000歩のところにあり、大抵の場合歩いていく。この道のゴミ拾い担当は私だが、一年のうち100日も入院しているのだから、ゴミ拾いはできない。この道は狭い車道だが真新しい「不法投棄厳禁」の看板が立てられていた。脚元にはゴミかいっぱいだ。

 

この道のゴミを拾い始めたころを思い出す。歩行者は捨てない。ほとんどドライバーが窓から捨てる。安全柵と植え込みの間が少し空いている。川に届かないものがその間に落ちる。間隔は一週に一度だったが、それでもゴミが少なかった。今は雑多なゴミが積もっている。良心が傷むが今の体力ではどうしようもない。きれいであれば人はゴミを捨てないものだ。

 

不法投棄厳禁の看板は役に立たない。看板を設置する人らもゴミをそのままにしている。相当の税金を使って建てているが、その効果について調査はしないのか。投棄の現場を見たら電話をするように書いてあるが、どの程度の反応があったのか。病気になって一年になるが、早く体力を回復してゴミ拾いをしないと町は汚れるばかりだ。看板よりもゴミ拾いだ。

 

社屋の周りのバス路線は、毎日社員が担当場所を掃除している。驚くほどきれいである。人はみな良心を持っている。若い社員が掃除している場所を汚すには勇気が必要だ。だから汚れない。バス停の掃除もしているがタバコの吸殻も、飲み物の容器も捨てられていない。「ひとつ拾えば ひとつだけきれいになる」と背に背負っている。それだけでも効果がある。

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