平成28年12月5日(№7173) アベノミクスは何処へ行く
投稿日:2016.12.05
アベノミクスは何処へ行く
アベノミクスの一時的成功は、でたらめな民主党政権失策の後を受けたからにある。13年内閣を引き継いでから、大胆な金融政策、財政政策、成長戦略、三本の矢でデフレ脱却、成長戦略に挑んだ。日経平均株価は9千円台から1万4千円台へ為替も1㌦83円から99円と円安に振れ輸出産業の好調が伝えられた。安倍首相は150万円の所得増を公約した。
成長戦略の実感をその手に、というが大半の庶民にその実感はない。「そもそも人口が減り需要が縮小していくのに、お金を増やしても意味はない。アベノミクスが順調に見えたのは海外市場の円高是正や異次元緩和がうまく乗れた側面が大きい」。ボーナスを含む現金給与支給額は14年に0,8%と増えたが15年は0,1%と勢いは落ちた。消費支出もマイナスに。
金融政策、財政政策はうまく行ったように見えるが、成長戦略は掛け声ばかりで具体的な形が見えない。前石破茂大臣の地方政策も抽象的な言葉ばかりで何一つ形にはならなかった。「働き方政策」もすくなくとも成長戦略には役立たない。TPPもアメリカが不参加となれば、折角の期待も姿は見えない。とりあえずアベノミクスの成長戦略は何も姿が見えない。
安倍外交は世界と仲良くうまく行っている。健康は大丈夫かと案ずるほど世界を飛び回る。月末には真珠湾を訪問し、オバマ大統領と最後の会談を行う。その前にはロシア大統領が山口の温泉旅館・大谷山荘を訪れる。外交はともかく内政をこの際、総チェックしてもらいたい。このままでは中小企業も庶民の暮らしも消えてしまう。政策の立て直しも必要だ。