平成29年6月13日(№7363) 看板かすむ「アベノミクス」

看板かすむ「アベノミクス」

「長期的な安定成長には、成長戦略による労働生産性の向上、潜在成長力の強化が不可欠だ」。政権発足から半年後、2013年にまとめた骨太方針の一節だ。金融緩和、財政出動、成長戦略の三本の矢を束ねたアベノミクスは、市場の関心をさらい、投資を呼び込んだ。あれから4年、日銀の推計は日本経済の実態を冷徹に映し出している。アベノミクスは失速した。

 

「安倍政権のように豊富な政治資源があれば、日本の将来に役立つより大きな改革が成し遂げられるのではないか」。アベノミクスの通信簿は極めて厳しい。ただ一つの合格点は「観光振興」だ。これも異常な海外からの観光客のお陰で、アベノミクスは便乗したに過ぎない。合格点ギリギリは、法人減税、経済連携、金融政策、第4次産業革命しか見当たらない。

 

最も重点を置いたエネルギー、農協改革、労働市場改革、社会保障改革、財政健全化は選挙を前に増税を先送りしたり、社会保障の充実を約束したりする「選挙優先」でまるっきり取り組んでいない。3分の2の議席を有しているのだから、その気になれば何でもできる。やる気がないから先送りにするのだ。社会保障改革は急がれるが選挙優先で花も開かない。

 

今の予想では後継者がいないだけに安倍首相がオリンピックまで丸9年続けそうだ。その間、今のような政治を続けていると日本の未来はなくなる。対立候補がいない、野党がだらしないなどの理由で支持率は56%も得ている。政権はどれだけ長くやっているかではなく、何をやったかがいちばん大切だ。「加計問題」などで愚かな時間を費やすのは国民を愚弄。

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