平成25年5月22日(No5998)   散乱するペットボトル

散乱するペットボトル

先週の金曜日の出来事であるが、いつもの掃除エリアのバス停にパトカーが停まっていた。一人の警察官が上り線の車道に散乱しているペットボトルを側溝に向って投げていた。車の進行を妨げていたからである。ラッシュ時だけに車両は多 い。たまたま側溝のゴミ拾いの時間と偶然にも合致しただけに、ペットボトルの回収役を引き受ける流れになった。

 

多少の交通渋滞を引き起こしただけで混乱は無事に終了した。警察官に事情を聞いた。路上に大量のペットボトルの袋が放置されていると110番があり、即座にパトカーが出動した。そのときは車が袋を引き破ったのか、散乱が始まっていた。そこで前記の警察官の行動になった次第。単純な事件のようだが、幾つかの日本における今日的な課題がある。

 

大量のペットボトルを路上に捨てた人(落とした人?)がいる。それを放置した(気付かなかった)。気付いた人が拾って中央分離帯に置けばよかった。ところが110番したまま走り去った。結果的に袋がやぶれてペットボトルは散乱した。バスを待つ人は知らぬ顔をした。風に吹かれて範囲が広がった。ドライバーも知らぬ顔で行き過ぎた。警察官が孤軍奮闘した。

 

警察官にいきさつを聞いて、後は引き受けると伝えた。急いで次の現場へ向った。ペットボトルは土嚢袋二つにいっぱいになった。落とした人(捨てた人)。気付いた人。110番した人、警察官の孤軍奮闘を見ていた人。みんな善良な市民である。しかし、それぞれの立場で、人としてもう一歩踏み込めなかったか。何かすべきことがあったのではないか。

 

そうすれば一瞬にして無責任なサマは美しい光景に変化する。少しでも助け合うことにより、新しい絆が生まれるだろう。それは「先義後利」を大切にする日本の復活になる。

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