平成27年6月29日(№6766)  最後の一人に

最後の一人に

かつてリフォーム業は地場工務店の独壇場の時代があったが、現在では大手業者やホームセンター、それに量販店に押しまくられて影が薄くなった。昭和58年10月、つつき屋などと称され、地場工務店の裾にぶら下がって細々と商売をしていた時代があった。大手メーカーでは松下電工(現パナソニック電工)が、「増改築」なる新業態で業界に先鞭をつけた。

 

それに呼応するように全国の零細増改築業者が「日本増改築産業協議会(略称ジェルコ)」を設立した。発起人は中核の「住宅ジャーナル」誌の音頭で全国の10社が選ばれた。30年以上も昔のことで確かな記憶も薄れ、記録もどこへ仕舞ったのかも分からない。代表には谷口政弘氏(京都住宅改良センター社長)が就任した。私は副理事長兼広報委員長に就任した。

 

役目柄マスコミとのお付き合いが多く毎月一回上京し、隔月で雑誌関係、新聞関係の記者と懇談した。目的は増改築業の認知度アップと業界の基盤整備だった。ジェルコニュースの創刊、全国増改築フェアーの開催、増改築相談員制度の創設などに関わった。もともと得意分野ではあったが、零細企業を経営しながら不眠不休の日々。知名度は全国区になった。

 

さる5月31日、業界のトップとして君臨していた谷口政弘氏の経営する「シーズンホーム」(旧京都住宅改良センター)が破産の手続きに入ったとニュースが届いた。びっくり仰天した。何度も大臣表彰を受け、業界のリーダーを務めていただけにリフォーム業界の厳しさを思い知った。まさに明日はわが身。業界は益々大手に攻められ、生存競争は厳しくなる。

 

10社の発起人企業の生き残りはマルコシだけ。大半の仲間は鬼籍に入った。歴史の証人として潰れるわけにはいかない。

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