平成29年3月29日(№7287) 困難を笑い飛ばす
困難を笑い飛ばす
畏友の吉見典生さんは偉大な人である。今年73歳になられるが、昨年から世界一周の旅を計画。今年はヨーロッパを回られる。それも家の玄関から飛行機は使わず、船、バス、電車、または徒歩で進む。並みの人では企画できないが80歳までに世界を一周される。本職は税理士であるが、はるかに別の世界を飛んでいる。また笑いヨガの講師で教室もある。
笑いヨガで癌が治ると信じ、ご自身も睾丸がんで苦しみながら、抗がん剤を使わず手術をせず完治させた。長い間文通をしているが、私のがんを心配し「笑いヨガDVD」など届けられる。正直なところ笑ってがんが治るとは思えないが、健康には大きな作用を果している。私は隠居のようなもので会社には個室を与えられており、自由に時間を使っている。
気楽でいいが話す相手もおらず気楽な反面、何かで笑うことは何もない。だんだんに顔面が固くなり柔らかい表情が難しくなる。専務が昼ごはんの世話をしてくれるが、「笑え! 笑え!」と勧める。しかし無理して笑うのは難しい。禅語では「一笑千山青し」と言うが、困難に遭遇してもくよくよ悩まず「あっはっはっ」と笑い飛ばせる器量が必要だという。
リーダーたるもの「大所高所から物事を見て、今どちらに進むか判断すること。時間軸を拡げながら現状を俯瞰し、右か左かまっすぐか、大まかな方向性を決める」。すでに終わったことを「こうすればよかった」と悔やんで自分を苦しめる人たち。そういうときは無理をしても「あっはっはっ」と笑い、困難を吹き飛ばしたいものだ。困難を笑い飛ばす強さを持つ。