平成24年2月27日(No5548) 奇跡を生む力
投稿日:2012.02.27
奇跡を生む力
2月10~11日の2日間にわたって催された前川林業(前川静夫社長)の「木まつり」展示即売会では、対前年比30㌫増の3億6697万円を売り上げたと業界紙が報じた。メインの木材・銘木の売上は前年並みだったが、建材類が50㌫も伸び、全体の売り上げの70㌫強を占めた。建材の中では太陽光発電と水周り機器が好調だったという。奇跡とも思える。
前川林業は木材では大手の小売店である。北関東が商圏であるが、具体的な好況要因は聞かない。東日本大震災の復興需要については分からない。お客様の中心は大工・工務店と聞く。こちらの大工・工務店は零細で大型の建材商品を購入する力はない。それなのになぜバブル期のように売れ続けるのか。良品の品揃えでは評判の店だが、それだけでは売れない。
社長の前川静夫さんは365日欠かさず「朝一番!」と銘打った手書きのFAX通信を発行しておられる。ご縁があって10年を超えるが一日として届かない日はない。しばしば伊勢神宮に参拝され、時には旅行にも出かけられる。それでも例外はない。宿泊先からFAXが届く。一日のスタートは午前1時40分。早く目覚めれば読書しながら寝床で時を待つ。
朝食までに30の業務をこなす。その中には請求書のチェック、商品の値付け、神社参拝、公園のトイレ磨き、国道のゴミ拾いなどが加わる。そして入浴、食事を終えて出勤となる。凡人に真似は出来ないが、さりとて不可能ではない。例外を設けない継続力、積み上げ力、感謝力、地域貢献力などの相乗効果が、顧客の心を摑み切っているのではないか。