平成27年10月12日(№6871) 続く快挙

続く快挙

今年の自然科学分野のノーベル賞は大村智氏が医学・生理学賞、梶田隆貴氏が物理学賞に輝いた。今世紀に入って日本の栄誉は15人目だが、米国の55人に続く。受賞の対象になった研究は数十年前の業績が評価されたものが多く、日本の科学技術力の現状を反映しているとは言えない。科学技術力の指標となる論文数の推移は下降気味であり、不安を残す。

 

現在の栄誉は20~30年前から多様な分野に数万件もの研究資金を援助して裾野を広げ、研究者を育ててきたその成果である。最近の論文の減少は国の開発予算のケチ振りが大きい。不安定な環境で大学院の博士過程の学生も減っている。日本の受賞者は戦後、欧米などに留学し最先端の知識を吸収した人が多い。最近の若手研究者は留学に消極的だという。

 

中国の論文数は現在米国に次いで第二位である。2006年に日本は追い越され、現在では第五位に転落している。「あと10年くらいすると中国にノーベル賞ラッシュがくる。停滞している日本は厳しい」と関係者は言う。今後の育成で受賞者を生み出すのは難しいそうだ。海外留学をやりやすくすること、経済的に安定し研究に専念できる環境づくりが必要。

 

閑話休題。ノーベル賞はダイナマイトを発明して巨万の富を築いたアルフレド・ノーベル氏の遺言でつくられた世界初の国際的な賞である。ノーベル賞には、経済学賞、医学生理学、物理学、化学、文学、平和の6種類である。基本賞金は1000万クローネ、日本円に換算すると約1億2000万円になる。使途は自由で基本的には無税である。名誉にお金がセット。

 

2013年に創設された「ブレークスルー賞」の賞金はノーベル賞の二倍超の2億8000万円だが、権威は遠く及ばない。

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