平成27年11月1日(№6891) 商売繁盛物語④
投稿日:2015.11.01
商売繁盛物語④
会社の北東の位置にあるK地区は1,210戸の戸建て住宅があるが、次第に空き家が目立ち始め過疎化の傾向にある。周辺の団地全てが高齢化しているから社会的な現象として手を拱いているのか、それは許されることではない。会社では新戦略として「空き家再生による地域活性化」を打ち出したが、簡単に実を結ぶ作戦ではない。その狙いは改めて紹介する。
K地区はYY社員が一年生のときから担当している。YY社員は明るく、よく笑い、大声で話し、行動は機敏だ。気さくでおおらかな性格は大半の住民から受け入れられた。気難しいインテリ層はどうか、もしかしたら敬遠されているかもしれない。しかし、住民の大半は親しみやすい人たちである。毎日戸別訪問活動を繰り返し、いつの間にか馴染みになった。
めげない性格は何よりの財産である。辛いことを不感症なほど辛いとは感じない。感じてはいるかもしれないが、朝も晩も明るい。多くの住民はこの明るさに癒される。用事がなくても訪問大歓迎だ。昼食を用意してくれる顧客も少なくない。K地区の顧客は小さな工事も含めて20%を超えた。地域№1の地位に上り詰めた。前期は契約額も初めて一億円を超えた。
もちろん先輩たちを追い越して営業成績はトップである。今期も商売は繁盛の予感がする。暴走の気配もあるが致命傷にはならないだろう。YYは会社の社会活動のメインである「親子農業体験塾」の世話役をしている。22人の子どもをまとめ15家族の保護者らと楽しむ。ここで相手の立場に立つ生き方の素晴らしさを学んだ。相手を喜ばせれば全てがうまくいく。
日曜日の休みを返上しての活動だから簡単ではない。だがやり遂げた。ここで身に付けた生き方は減らない。一生涯使える。