平成27年2月17日(№6634) お帰りなさい。漢・黒田投手
投稿日:2015.02.17
お帰りなさい。漢・黒田投手
16日午後3時から広島のホテルで「ふるさと復帰」記者会見を開いた。飾らぬ言葉で静かに語り続ける黒田選手の表情は、まさに「漢」そのもので日本人の一人として感動した。現実問題としてヤンキースから提示された20億円のオファーを蹴って年俸4億円出来高払い一年契約の広島を選択したのはなぜか。推測するだけで深い心の内を知ることは出来ない。
ややこしい問題はさておく。黒田の入団で広島東洋カープはセ・リーグの優勝争いではトップに立った。緒方監督の力量は分からないが、投手力では巨人をはるかに超える。昨年の巨人は先発6本柱で49勝、広島は同じく6本柱で50勝。勝ち数の差は82勝と74勝、わずか8勝に過ぎない。黒田がどのくらい勝てるが分からないが10勝で十分足りる。
さらに各打者の若さ、足、打力はロートル巨人を凌ぐ。巨人も意地を見せるだろうが、少なくともカープ女子らの熱狂に沸くマツダスタジアムでは苦戦を強いられる。黒田は日米で通算182勝をあげており、投手の勲章である200勝も指呼の間にある。黒田は記録にこだわらないと述べていたが、少なくとも記録でも大投手の仲間入りをして欲しいものだ。
マツダスタジアムは広島駅から1kmの至近距離にある。昨年も入場者の新記録を樹立し、年間指定席も即日完売となった。背番号15のユニフォームを纏ったカープ女子をはじめオールドファンも行列をなすと思われる。マツダの自動車も売れ行き好調で広島経済は活況を呈するに違いない。黒田のもたらす経済効果は100億とも200億とも伝えられる。
アベノミクスの効果は期待できないが、黒田効果は広島市民を潤す。今年はCSシリーズ、日本シリーズと楽しみは多い。