平成27年5月20日(№6726) 農作業の対価
投稿日:2015.05.20
農作業の対価
親子農業体験塾「志路・竹の子学園」は6名のサポーターに支えられて命脈を保っている。一昨年の10期まではふるさとの先輩たちに労務費は無償、肥料農薬、種苗、機械の使用料などは支払う約束で運営を委託していた。新しいサポーターシステムになってから、ボランティア活動だからと作業費などの受け取りは拒否されてきた。ずっと悩みのタネだった。
一年目はそのまま過ごしたが、二年目に入ると農作業費まで無償では道理が通らないという思いが強くなった。思い切って代表に提案した。一定の条件は付けるものの農作業の対価を受け取って欲しいと。紆余曲折はあったが、幸いにも了解してもらった。ホッとしている。竹の子学園の運営に必要な基本的な経費は、原則として塾生家族の負担と定めている。
現実にはそれだけでは足りない。行政や農協の支援を受ける手もあるが、設立のとき「行政などの経済的支援は受けない。自主自立の運営を原則とする」と決めたものだから、経済的支援は気持ちだけ受け止めることにした。運営に要する費用は年間百万円を超える。これには一生受け取れる企業年金を原資としてきた。子育て感謝金の贈呈も軽い負担ではない。
サポーターに受け取ってもらう作業費は微々たるものだが、精神的には負担が軽くなる。地方創世のためにと安倍首相が申し出てくれればいくらでも受け取るのだが、そこまで望んでは贅沢というものであろう。運営に関する労務提供はこれまで通り無償で協力をお願いしている。作業費の提供は一種の潤滑油に過ぎない。活動に対する深い理解があればこそだ。
お互いに高齢化が進み体力も低下しつつある。農作業に関する部分は縮小化が求められる。行政は自主自立には冷たい。