平成24年7月21日(No5693) 谷亮子のいないオリンピック
投稿日:2012.07.21
谷亮子のいないオリンピック
体操ニッポンのオリンピック代表の内村航平選手の神技について、NHKテレビが科学的な分解を試みていた。人間の体はここまで鍛え上げることが出来るのか、信じられない思いで目を凝らした。特に鉄棒の試技中に周りの景色を確認しながら現在地を知る動体視力と感覚は人間とは思えない。ところがひとつだけ納得できる実験があった。
画面に0,1秒だけ6桁の数字を表示し、瞬時に記憶する能力である。実は私にも出来る。違うのは、見て、覚えるのではなく、脳に転写して映像として残せること。視力は老いとともに衰えているから、動体視力がよいとは言えない。脳みそを活性化させるために車のナンバーで数字遊びをしているが、猛スピードの対向車線の車のナンバーを何台でも記憶できる。
ロンドン五輪の金メダル候補は、前述の体操・内村航平、水泳・北島康介、陸上・室伏広治、不思議なことに「こう」が共通している。レスリング・吉田沙保里と4年前と変わらないが、どうせなら谷亮子の名前が欲しかった。6度目の代表ともなればニッポン国民は湧いただろうし、もし金メダルを獲得できれば日本の閉塞感など吹き飛んだにちがいない。
谷亮子さんは小沢一郎氏に誘われて政界入りし、最近の新党騒動でテレビ画面にチラチラ映っている。あの多彩な業は、試合運びの巧みさは、両拳を高く上げた姿は何処へ行ったのやら、何とも侘しい姿だ。谷さんは青畳の上だからこそ輝いていた。赤絨毯に立つと薄汚くくすんで見える。颯爽としたヒロインは、ダーティ小沢に踏み砕かれてしまった。